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歌々板画巻 (中公文庫 た 30-45)

歌々板画巻 (中公文庫 た 30-45)

歌々板画巻 (中公文庫 た 30-45)

作家
谷崎潤一郎
棟方志功
出版社
中央公論新社
発売日
2004-06-25
ISBN
9784122043831
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歌々板画巻 (中公文庫 た 30-45) / 感想・レビュー

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新地学@児童書病発動中

歌が谷崎潤一郎で、版画が棟方志功という絶妙の組み合わせ。私は谷崎潤一郎が歌を詠んでいたことは知らなかったのだが、日本語の美を実感させるものが多くて、感心した。棟方志功の版画も素晴らしく、素朴な情感を漂わせた構図の中に気品のある艶めかしさが滲み出ている。お気に入りの歌を一つご紹介。「すずみにと川辺へいづる吾妹子に蛍も添うてわたる石橋」

2015/06/08

メタボン

☆☆☆☆二人の芸術家の火花を散らすような共作が素晴らしい。棟方の版画の女性は表情も良いし、腰つきが官能的。特に曼殊沙華の首画はエロティック。細雪を題材にした欄干から姉妹が鯉を見ている首画、京都北白川の首画、伊豆の鰹の首画、よき人のよき衣の首画が好き。一番好きなのは日本人らしい感性の「しめやかに団欒(まどゐ)しをればさや〱(さや)と障子にあたる薄雪のおと」。巻末の対談も素晴らしい。いくつもはっとする言葉が出てくる。「字もやはり絵」「いい刀は心が入らない。小学校の彫刻刀を使う。怪我するくらいになると折れる。」

2020/02/19

桜もち 太郎

棟方は「今後の版画への大きな道をつけてくれた」と、谷崎は「お蔭で歌までが幾分立派になった」と語るように二人の天才が共鳴し合った作品です。好きなのは「姉妹が袖打ちかけ氏し欄干に緋鯉真鯉らけふもつどひ来」で、まるで細雪そのものの版画が見事。驚いたのは棟方の使う刀は小学生が使う安物ということ。やはりすべては才能と言うことなんでしょうね。

2015/08/14

ダイキ

「糸桜ゆたにしだれて菅の根のながき春日をなに夢むらん」(平安神宮にて)・「柿の実の熟れたる汁にぬれそぼつ指の先より冬は来にけり」

2021/12/27

拓陽(いっぽまえへ)

今考えても、凄い二人のコラボレーションです。

2014/04/14

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