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雪虫 (中公文庫 と 25-1)

雪虫 (中公文庫 と 25-1)

雪虫 (中公文庫 と 25-1)

作家
堂場瞬一
出版社
中央公論新社
発売日
2004-11-01
ISBN
9784122044456
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雪虫 (中公文庫 と 25-1) / 感想・レビュー

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yoshida

新潟県警に勤務する刑事鳴沢了。鳴沢家は祖父の代から三代続いた刑事の家。湯沢で起きた老婆殺しは、戦後の混乱期の新興宗教と鳴沢家も絡むものだった。鳴沢は新人の刑事大西と組み事件を追う。徐々に成長する大西。再開した鳴沢の同級生の喜美恵。鳴沢と喜美恵の距離は近づくも。鳴沢が実にストイック。鳴沢は、生きるために刑事という職を選んだのではなく、刑事として生まれた人生なのだ。徐々に明らかになる、事件の実相と新興宗教の関係。私も大学時代の四年間を新潟で過ごしたので、情景が眼に浮かび楽しかったです。読ませる力作だと思う。

2017/01/21

おしゃべりメガネ

記念すべき「鳴沢了」シリーズの幕開けで、堂場さん初読み作品でした。最初の展開からイッキに引き込まれるような勢いは控えめながらも、堅実な文章の展開は逆にある意味、新鮮で本格派を味わうコトができます。他の警察小説に比べると、比較的静かな印象ですが、そこがまた本作の醍醐味なんだろうなぁと。本作に対する思いや評価は賛否両論、二分されども本作だけでこのシリーズを断念してほしくない思いがあります。以降、続々と魅力的な‘相棒’が登場し、その相棒とのカラミこそが本シリーズをよりいっそう楽しめる要因になると思われますので。

2009/02/14

サム・ミイラ

逸脱でピンとこず、ならばとこちらを読んでみた。なかなか秀作。ただ主人公の刑事像はよく似ている。群れを嫌い融通が効かない性格。刑事として生まれたんだ!みたいな思い込みも激しく他人より優れていると信じて疑わない。どこにも一人はこういう奴いるよね。でもこの作品は自分に疑問を持つ所で終わる。これからの成長が楽しみでもある。途中で謎が解け犯人が分かるのは作者のパターンか。ラストの逮捕劇は無理矢理な気もするが、こうしないとあの娘と一緒になられちゃうし警察も辞めそうだったのでまあ良しとしよう(笑)

2015/08/03

AICHAN

図書館本。堂場瞬一初読み。鳴沢了シリーズの1作目のようだ。読み応えがあった。文章が読みやすくて好感が持てた。ただ、「雪虫」というタイトルがなあ…。北海道では、雪虫は初雪が到来する2週間ほど前に山から平地に降りてきて飛び交う小さな羽虫。自転車を漕いで口を開けていると数匹が口の中に入るほど。新潟では雪が降ってから雪虫が飛ぶのだろうか。どうもピンと来なかった。

2019/06/19

ゲバオ

「俺は刑事になったんじゃない。刑事に生まれたんだ…」。刑事・鳴沢了シリーズ1作目。チームシリーズを読み終わり、ようやく堂場瞬一の真骨頂、警察ものに突入。1作目から飛ばしすぎ!これ、最終巻じゃないの?っていう展開。続きはどうなんの!?気になりまくりなんで続けて2作目へ。あぁ、それにしてもせつない…。鳴沢、一直線な男だなー。これから柔軟になってくれることを期待…。偶然にも舞台の一部となる新潟市内が昔住んでたところだったので出てくる建物や通りや町内名などリアルに思い浮かべられてニヤニヤしてしまった。

2017/01/22

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