マリー・アントワネットの娘 (中公文庫 ふ 37-2)
マリー・アントワネットの娘 (中公文庫 ふ 37-2) / 感想・レビュー
こぽぞう☆
マリー・アントワネット展で文庫本で買った。以前「悪女の物語」という題で図書館から借りた単行本の文庫化だった。伝記じゃなくてエッセイなんだな。なるほど。どうも著者が前面にしゃしゃり出てくると思った。王妃マルゴも収録。
2016/11/27
H2A
マリー・アントワネットの娘マリー・テレーズ。「悪女」のレッテルを貼られたのは王政復古時代の反動政策を主導したから、らしい。著者はその行跡に過度に寄り添うのでなく、適度に同情しながらその姿をなぞっていく。その境遇にあれば、笑ったことがないと言われるのもむべなるかな。後の時代から見ての「反動」に傾くのも当然かもしれない。この本にはもうひとつマルゴ王妃伝も収録されている。「色情狂」と題されているが、ギリシャ語、ラテン語に堪能な才女でもあったことは閑却されている。この人もまた激動の人生であった。
2017/06/25
さゆき
マリー・アントワネットの娘、マリー・テレーズの生涯を書いた本(他マルゴ王妃の話も)。一度も笑ったことがないと言われているくらい苦難に満ちた人生を歩んだという。タンプル塔に一人幽閉され、解放された時には言葉を話せなくなっていたというエピソードが一番胸をえぐった。しかも13〜17歳の間って。王家に生まれたというだけで家族を奪われ、青春を奪われ……彼女の立場に立ってみると、一連の出来事がとても理不尽に思える。
2017/01/19
海
「ベルサイユのばら」に登場するアントワネットの子供達の中で、最も出番の少ないマリー・テレーズ。彼女だけが天寿を全うしたことを、この本を読むまで知りませんでした。性格的には好きじゃないけど、波乱万丈としか言いようのない人生は同情に値します。こんな目に遭わされたら、そりゃあ笑えない人間になるよ・・・。後半は、王妃マルゴの物語です。生涯に23、4人の愛人を持ったマルゴは「色情狂」と言われていたそうですが、夫のアンリ4世は約50人の愛人を持ったそうですから、女側だけが悪く言われるのは不公平ですね~。
2012/11/08
びいなす
マリー・テレーズが72才まで生きたとは。革命の後、弟シャルルと同じような運命を、たどったのだとばかり。後半のマルゴ王妃もそうだが、女性が王家に生を受ける事の過酷さがよくわかった。自分の意思ではどうにもならない事が多すぎる。マリーテレーズは筆者が書いてるように時代が変わったことを受け入れて、前を向けたらもう少し楽に生きられたかもしれない。マルゴは性欲過剰と言われた割には愛人は24人+α、もっと多い人けっこう居たんじゃないかなぁ~なんか色メガネで見られた不幸な女性という印象。お二人とも本当にお疲れさま。
2024/04/26
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