ジャンヌ・ダルクの生涯 (中公文庫 ふ 37-4)
ジャンヌ・ダルクの生涯 (中公文庫 ふ 37-4) / 感想・レビュー
コウメ
本当に謎めいた女性だよねって読んだ後に思った。「ジャンヌ・ダルク」って生前はジャンヌとしか呼ばれなくてフルネームで呼ばれるようになったのは亡くなって20年以上経ってから。家族構成も父と母の名前はしっかりわかっているが、ジャンヌを除いた息子と娘の生年月日もわかってなかったりする。13歳で神の声を聞き、16歳で剣を取って、男装をして17歳で初戦し勝利。19歳で火刑台で生涯を終える。驚きの連続!!それにジャンヌ・ダルクは信仰深いという事実も凄かった。戦争に勝利しても告解したり、神の望む間は処女を守り、教会の鐘を
2020/04/07
白狐
著者独自の視点で書かれている。客観的にみるにはいい資料だと思う。ジャンヌ・ダルクを取り巻く環境が、私の理解力不足もあってよくわからなかった。内容が濃い。
2017/08/28
しろ
☆6 ジャンヌ・ダルクについての論文的エッセイ。彼女を聖少女から生身の人間へと捉え直している。そうすることでその偉大さを、神聖的ではなく人間的に表していた。ただ知る分には良かったけど、だに出てくる著者の声は好きじゃなかった。他人の資料や説は「そうは思わない」で切り捨て、自分の資料や説は疑わない。引用する論も固定の研究者だし。フィクションだと許せるけど、論文ーー特に歴史学だと詭弁感が拭えない。男尊女卑にもよく反応するが、逆説的に認めているようにしか見えない。とにかく、自分は頭良くて正しいと思っていそう。→
2012/01/22
もももん
女性目線の書き方で土地の情報、現在の城塞の写真などなど、、分かりやすく読みやすかった。ラストは火刑にかけられることがわかってて読み進めていくと後半は切なくなって来る感じだった。まだ十代の女の子が戦争に参加しフランスを救うために命がけで駆け抜けていく感じが現代では想像もつかないが、彼女が現代でも世界中で愛されているのは納得。
2017/02/27
ハル
マーク・トウェインの作品にはキリスト教の宗教観が強く、奇跡が多く描かれていたが、こちらは冷静な考察、分析により表現されて判りやすかった。英国軍に包囲されていたオルレアン(一度は行ってみたい)を救い、シャルル7世をランスの大聖堂での戴冠式に先導したが、フランスの中央ロワール地方に逃げて優雅に暮らす貴族連中は自己保身しか考えず、ジャンヌを裏切り火刑に至るも何ら行動しないとは情けない。ルーアンの火刑場から大時計の先に大聖堂が見え、最期のシーンが容易に思い描かれるが、跡地にできた教会は変わった形でそぐわない。
2015/04/13
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