別れ道 (中公文庫 と 26-6 すみだ川物語 3)
別れ道 (中公文庫 と 26-6 すみだ川物語 3) / 感想・レビュー
ドナルド@灯れ松明の火
盗みの黒幕大黒屋与左衛門からの脅しにも負け、宝善寺組は伊之助の七蔵殺しを容認せざるを得なくなった。慎吉は隠してあった数百両の金と短筒を掘り出し七蔵を殺しにいくが、与左衛門が誘き出した七蔵を殺すべく伊之助が襲いかかっていた。慎吉は七蔵の始末をつけ半死半生の大怪我を負った伊之助を救ったが遂に命尽きる。10年前の盗賊の事件から、繰り広げられた様々な事柄はついにケリがつくが頭の怪我で伊之助は子供のようになってしまい、お結・善太と血の繋がらない3人がつましく暮らしてゆく。なんとも暗い話だったが最後は少し救われた。
2011/05/15
夢みる夢子
⭐︎⭐︎⭐︎3冊一気読み、食べる為に懸命に働いた時代、長屋の人達と一緒になってないたり笑ったりの時代の慎ましく、ささやかな幸せ。真面目に働いても貧しい、裏世界に足を入れれば抜け出せない。という厳しい中で、その人の考え生き方が問われる。でも、本当、一気読みしたい作品に出会い幸せ。
2017/06/11
めにい
辛い物語だった。お結の強さと宝善寺組の絆に救いがある。悪の道に入るのはたやすいけれど、抜け出すのは覚悟がいる。慎吉の言葉が重い。
2014/10/13
山内正
昨夜遅く亡くなりましたと 伊之助が言う 慎吉は盗賊だったと 余命三月と聞かされた 善太は血の繋がらない親子だと 伊之助の後を善太が付ける 大黒屋がそんな金を出しますかね 下っ引が歩きながら その後を慎吉 が付ける 柳橋で屋形船が待ってた 大黒屋が招き入れ川を下る 橋の途中で大黒屋が小用と船を降りた 様子を伺う下っ引の背を突く よろけた肩口に伊之助の匕首が 二人は絡まり転がる 善太が落ちた匕首を持ち親分の腹に突き刺す 加勢する男に銃声が 伊之助は肩と腕をやられていた 慎吉は船で運び出 大黒屋は慎吉に殺られる
2020/08/05
山内正
とある大川の近くで住む 過去のある親と子供達が 毎日の生活にもこまりスリやら 盗みをする子達と世間の影で 暮らす中である事件を起こし 岡っ引きに脅かされる お互いをかばい合い必死にすり抜け ようと子供等はもがく 川の近くで片寄せあって生きる 子供達が 逞しく面白い。
2015/07/07
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