とせい (中公文庫 こ 40-8)
とせい (中公文庫 こ 40-8) / 感想・レビュー
佐々陽太朗(K.Tsubota)
私は本書の図書コードに着目する。「C1193」となっている。間違いない。出版社が間違って付けたかもしれないが、間違いなく”C”に続く数値は”1”と表記されている。分類記号第1桁が”0”(一般)ではなく”1”(教養)となっているのである。その意味は「教養面を主体とした内容のもので、知識階層を対象としたもの」なのだ。まさに私のような者のための書なのだ。文句はない。文句はないが「そうなのか?」という疑問は残る。確かに本書は任侠娯楽小説の体を成しながら仕事小説であり人の生きる道を説いた人生指南の書である。(笑)
2015/11/03
おくちゃん🍎柳緑花紅
任侠書房の改題前の作品「とせい」爽快なカッコいい任侠。これはシリーズ全部読みたくなるでしょ‼他人様がどう思おうとかまわない。自分が自分のことをどう想っているかが問題なんだ。他人がどうせ暴力団だと思っているからそれでいいなんて思った時からてめえは暴力団になってしまうんだ‼俺たちはヤクザだ。誇りを忘れたら終わりなんだよ‼カッコいい~♪そして堅気のノルマはヤクザの抗争よりも厳しいって‼ヤクザの正義が凝り固まった現実に風を通す‼実に面白い。
2016/02/13
BlueBerry
またまた今野敏さんの楽しいシリーズを発見してしまったと言う印象。冷静に考えれば設定に無理があるのは分かっているのですけれど分かった上でも面白く読めますね。日村の愚痴やボヤキが楽しい(笑。ストーリーも読みやすくて「掴み」「本ネタ」「落ち」が確りしているから気持ち良く読み終わる事が出来ますね。このシリーズは追いかけます♪序盤○中盤◎ラスト◎総合◎
2014/10/04
はつばあば
極道や暴力団と云えば入れ墨に小指の無い、いちゃもんをつけて肩で風切る怖い人と。前回の「お父さんの石鹸箱」山口組3代目を読んだ時から、やくざが任侠の人だったことにほのかな光が射した。裏街道を歩く人に一般の会社は夢だろう。そんな会社の社員になった阿岐本組の4人の若者と代貸し。筋を通す・・とはヤクザではよく使われる。素人衆も使うけれどどこか筋違いな使い方をしている。人に迷惑をかけない、堅気より堅気らしい・・昔の渡世の人のようなファンタジー。夢をみさせてもらった。
2016/02/19
したっぱ店員
今は「任侠書房」と改題されてるシリーズ第1作。ヤ〇ザものは避けがちな私であるが出版社が舞台と聞き手に取る。面白かった!!昔ながらの、堅気の衆には迷惑をかけない一本筋の通った組長以下、きっちり責任もって持ち場を守り仕事に向き合う組の皆さんが魅力的。ラストはやや急ぎ足だけど、関東の「代貸」は関西では「若頭」というなど、使えるかどうかわからない知識も楽しんだりの満足なエンタメであった。続きも読む!!
2015/12/20
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