ミステリ十二か月 (中公文庫 き 26-3)
ミステリ十二か月 (中公文庫 き 26-3) / 感想・レビュー
Tetchy
北村薫版『夜明けの睡魔』とも云うべきガイドブックだ。あくまでミステリの初心者、特にミステリを読んだことのない子供たちがミステリに触れることを想定して書かれたガイドブックであるのが特徴的。本書の構成は全部で4部構成となっているが最後の第4部は有栖川有栖氏との対談で、これがお互いの読書歴とミステリの知識を総動員しているかの如く、次々とそれぞれのお気に入りの作品、ミステリ観が語られ実に熱い!そして面白い!この2人の博識ぶりには到底敵わないが、本は絶対止めずに読んでいこうと決意を新たにした。死ぬまで読書を信条に。
2019/11/09
Yuki
2003年に読売新聞で連載していた児童向けのミステリブックガイドの文庫化。第一章では本誌連載のコラムを収録、第二章ではタイトル選定の裏話、第三章では挿絵を担当した版画家・大野氏と対談形式で更に掘り下げ、最終章ではミステリ作家の盟友・有栖川氏との熱い全身本格対談が繰り広げられる。とても丁寧な作りの本。対談の内容を踏まえて、この本よりも前に出た「有栖の乱読」や近年の「ミステリ国の人々」などと読み比べるのも一興。
2018/10/20
こたろう
新聞に連載された若い読者向けのミステリ・ガイド。それに、その連載の舞台裏的な話、対談などがまとめられている。読んでいてとても楽しかった。北村さんの本に対する愛が感じられ、それがとても優しい言葉で語られている。読んだことがある本は懐かしく思い出し、読んだことのない本は読んでみたくなった。中でも、絵解き謎解き対談が特に楽しめた。猫をモチーフにした版画の挿絵、ほんとに愛らしい。けど、謎を含んだなかなか奥の深い挿絵だったようだ。
2010/11/01
たくのみ
初心者向けのミステリー入門。本格ミステリーは苦手なので大変ありがたい本でした。古典ミステリを読むポイントの紹介、とくに「ホームズをよんで時間を返せ」といいたくなった、には共感。登場した本では、半七捕り物帳、星を継ぐ者、12人の手紙、遠きに目ありて、など読みたくなりました。大野隆司さんが描く「謎解き」イラストは眺めるだけで楽しくなります。
2015/03/14
ほっそ
私も子供時代、江戸川乱歩やシャーロックホームズ読んだの、思い出しました。いろいろ読んでいたはずですが、すっかり忘れている。きちんと覚えている北村氏に脱帽です。
2010/07/14
感想・レビューをもっと見る