世界の歴史 (21) (中公文庫 S 22-21)
世界の歴史 (21) (中公文庫 S 22-21) / 感想・レビュー
coolflat
英国北米植民地の形成~アメリカ独立戦争(1775年)~米英戦争(1812年)。フランス革命(1789年)~第一帝政~ワーテルローの戦い(1815年)。個人的には、本書のメインとなるアメリカ独立戦争やフランス革命よりも、英国の北米植民地が形成していく過程がためになった。なおアメリカ独立戦争に至ったのは、イギリスの植民地政策の転換がきっかけだった。イギリス本国は産業を発展させるため重商主義政策を採っていたが、フレンチインディアン戦争の戦費負担などから、歳入を確保するために課税して、財政的な性格を深めたのである
2017/06/06
KAZOO
アメリカだけなのかなあと感じていたのですが、フランス革命も入っているのですね。18世紀から19世紀の初めにかけてのアメリカとフランス国内の出来事をかなりきめ細かに記されています。とくにアメリカ独立宣言書作成のいきさつなどは読んでいて面白く映画にできるのではないかと思いました。フランスもジャコバン党の恐怖政治のころの記述は興味深く読めました。
2014/02/07
tieckP(ティークP)
教科書を開くとフランス革命のほうがページ数を割かれているが、本書ではアメリカ革命のほうが多い。おかげで、このシリーズには珍しい政治・経済思想に力点を置く著者によって、アメリカ独立戦争や連邦政府成立についての複数の思想の入り乱れた進行が丁寧に語られていて、知的な刺激を受けた。フランス革命は類書が多いので筋における発見のようなものはなかったが、個人の神話化に対して民衆の力のダイナミズムに注目していること、それでいて「民衆の神話化」のようなお人好し過ぎる立場からも距離を置けていることが特長となっていると感じた。
2016/11/17
ゆたか
アメリカ建国史とフランス革命が1冊でわかる、お買い得な本。世界史を学ぶ高校生の副読本としてもいいかも知れない。
2014/03/25
の
19世紀以降の近代化社会の起こりとして取り扱われる事の多い二つの事件、アメリカの独立戦争とフランス革命を概観した著書。長い割にイマイチ高校の世界史レベルから抜け出ていないような印象を受けましたが、当時の思想や経済を表面的に捉えることで「革命」としての勢いは感じられるようになっています。でもこれだったら当時の資料を並べた方がよいのではないだろうか。
2010/11/08
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