司馬遼太郎歴史のなかの邂逅 3 (中公文庫 し 6-63)
司馬遼太郎歴史のなかの邂逅 3 (中公文庫 し 6-63) / 感想・レビュー
AICHAN
図書館本。家康についての一文の中で司馬さんはこう書いている。「“若いころの苦労は薬になる”というのは、よほどの大才の場合か、たまたま成功した人のいうことで、苦労というのはほとんどのばあい、人間を小さくするほかは役立たない」と。まったく同感。司馬さんの年齢で(もう亡くなられたが)こう言える人は少ないのではないか。
2019/01/25
かず
徳川家康を主に取り上げた関ヶ原前後から高田屋嘉兵衛の江戸時代後期迄を取り扱う。どの逸話もとても興味深い。通して感じたことは、「待てば海路の日和あり」のことわざだった。幼少期からピンチの連続だった家康が辛抱に辛抱を重ねて、地道に信頼を積み上げて、最後に天下を取る。片や三成。身上に身合わぬ責任感と深い報恩の意志が彼を押し潰す。そして、周りの者も没落する。一凡人である私も、生き方次第で周囲の者に悪影響を与えてしまう。「努めねば」、そう心に深く刻んだ。
2019/09/14
時代
ここに来てちょっとトーンダウン。個人的に。徳川家康のくだり。やはり好きになれない。関ヶ原のくだり。普通勝つでしょ、西軍が。高田屋嘉兵衛のくだり。油とニシンと昆布と浄瑠璃。とはいえまだまだ邂逅続けます△
2016/10/27
剛腕伝説
司馬さんの残した歴史上の人物エッセイの中から、徳川家康~高田屋嘉兵衛迄27編を収録したもの。徳川家康の遠祖が乞食坊主だった事。短編小説にもした、いらざる金六の話。 関ヶ原で運命を変えられた人達・井伊直政、石田三成、島津家、毛利家、吉川家の事。白石の聡明さと学問に対する姿勢、中でもイタリアの宣教師シドチの不可解な日本語を理解した白石の頭脳礼賛。名もない庄屋が残した記録、村の心中等の詳細。天才・柳沢基園が残した女郎に対する激称の書。高田屋嘉兵衛に対する筆者の強い思い入れ等々、色々な考察が楽しかった。
2019/10/10
はち
飛ばしたけど、読んだ。今回は江戸期。徳川家康は狸親父やと思ってたけど、それだけじゃなかった。興味が沸いてきましたね。江戸中期の人々も面白い…がこの辺は地味だね。菜の花の沖も読みたくなった。
2011/01/10
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