なにたべた?: 伊藤比呂美+枝元なほみ往復書簡 (中公文庫 い 110-2)
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なにたべた?: 伊藤比呂美+枝元なほみ往復書簡 (中公文庫 い 110-2) / 感想・レビュー
ネギっ子gen
相変わらず本整理中。ここに隠れていたか、という感じで本棚奥にて発見した本。ぱらぱらと読みだすと、最後のページが『きのう何食べた?』の話題。それも“ゆず”。冬場になり、ゆずが一袋5個で百円のお手軽値段で出回るようになったので、毎日のようにゆずの皮の千切りをやっている身としては、居ずまいを正して読み耽る。<シロさんレシピは、ねこちゃんレシピの次に愛用しておる。安物を買って、むだにしないように使い回して、手っとり早くて既製品もどんどん使って、という実にあたしのような考え方の家庭料理人だ、彼は>と仰る詩人に同意。
2019/12/30
ユメ
日本とアメリカ、2つの家庭を掛け持ちしていた詩人と、2人の男のあいだで揺れながら仕事に翻弄されていた料理研究家が、FAXで交わした「なにたべた?」というやりとり。「食=生」であるということは多くの人が言及しているし、それだけなら綺麗な言葉でまとめることもできるけれど、2人はもっと踏みこんで「食=性」でもあることを赤裸々に述べている。「食べ物を食べさせるっていうのは、ある程度相手を性的に取りこむことなのかもしれない」「健康な食欲は正しい愛情生活から」という名言は腑に落ちすぎて怖くなるほど。
2018/06/07
おいしゃん
詩人と料理研究家ふたりの女性の交換日記ならぬ、交換FAX。奔放なのでラクに読めるが、50代ご婦人の性欲云々が恥ずかしげもなく開陳され続けるのには閉口した。
2018/05/03
これでいいのだ@ヘタレ女王
詩人、料理研究家の2人の、いいの?ここまで開けっぴろげに自分の事を公開して?と思うような往復書簡。まっすぐで がっしりした欲望を持って高楊枝くわえて生きていきたい、、、まっすぐでがっしりとした欲望とそれをその量だけしっかり満たす生活って動物みたいでいいな〜などと窮地にたちつつも達観したように言い合う2人の生き様がヒリヒリしつつも羨ましくも思えた。最後に15年後のなにたべた?編があるのだが、燻銀のような輝きを放ち現在進行形で立ち向かう2人に逞しさを感じる。ご馳走様でした。満腹です
2014/05/10
まど
枝元さんはニコニコしててふわふわ浮世離れしている印象だったので、男性とのお付き合いの生々しい描写に触れると違和感を感じてしまった。お互いが自分の生き方をしっかり持って、認め合いながら交流する様子がうらやましいです。世間とズレを感じても、仲間がいればそれも楽しめるだろうな。枝元さんの料理本は何冊か所有しているのに、ずっと「ほなみさん」だと間違えていた…。
2011/08/05
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