旗本始末 (中公文庫 う 28-4 闕所物奉行裏帳合 4)
旗本始末 (中公文庫 う 28-4 闕所物奉行裏帳合 4) / 感想・レビュー
小梅@灯れ松明の火
だんだん面白くなってきたこのシリーズ。なにより榊扇太郎のキャラクターがいいですね。けして清廉潔白という人物像ではなく、少々ダーティーな部分もある。そして登場人物同士の関係性がみんなバラバラなんですね。相手に全幅の信頼をおくということがない。たとえば直接の上司である鳥居耀蔵との関係は、鳥居にとって扇太郎は出世のための駒であることを隠そうともせず、扇太郎も鳥居を嫌っているのですが、弱みを握られているため走狗とならざるを得ない。天満屋孝吉にしてもそう。朱鷺だけが漸く扇太郎に心を開いてきたとゆう感じでしょうかな。
2011/09/11
Aki
鳥居と決別?って訳ではないだろうけど、やっと言いたいことを言った感じで、ちょっとすっきり。でも、これからが大変なんだろうなぁ。 朱鷺は出番少ないけど、いるだけでお話の雰囲気が変わっていいな。
2012/09/14
タカシ
失踪した旗本を調べる扇太郎。その裏には吉原を狙っている狂い犬の一太郎がよ吉原と品川で戦いが始まる。扇太郎と狂い犬の戦いが本格的になり面白くなってきた。吉原乗っ取りの対処もやり返してスッキリでした。次巻も期待。
2014/12/25
三田主水
今回の事件は、失踪した旗本探し…と思いきや、これがなんと吉原乗っ取りの陰謀に繋がっていくとは脱帽です。吉原攻防戦は、考えてみると上田作品の定番の題材ですが、しかし何度描かれても面白い。その一方で、忠義や使命がなんのその、不幸な女性のために命を賭ける扇太郎が実にいいのです
2011/02/25
harhy
旗本の苦難を利用して、吉原と品川の争いに。裏と表、それぞれ権力の中で管轄外の命令のため奔走する扇太郎が、ちょっと可哀想そうだね。
2013/08/15
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