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聊斎志異考 - 中国の妖怪談義 (中公文庫 ち 3-55)

聊斎志異考 - 中国の妖怪談義 (中公文庫 ち 3-55)

聊斎志異考 - 中国の妖怪談義 (中公文庫 ち 3-55)

作家
陳舜臣
出版社
中央公論新社
発売日
2011-06-23
ISBN
9784122054974
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ジャンル

聊斎志異考 - 中国の妖怪談義 (中公文庫 ち 3-55) / 感想・レビュー

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はる

少し前岩波文庫の聊斎志異上巻を読み、陳舜臣さんの聊斎志異考なるものを手に入れそのままにしていた。岩波文庫上下巻は120の話で構成され、陳さんのものは12で構成される。最も蒲松齢は民話や世事を幾つ集め聊斎志異にしたのか分からないが、明代末ころの五百話ほどが流布されたようだ。岩波は白話の書き下ろしだが、陳さんの方は蒲松齢の時代背景や民間の神仙、幽霊、妖狐等怪異譚説話に古典を織り込む作品の楽しみ方的案内になっている。文字を読める人がどれだけいたか分からないが、劇で庶民は楽しんだだろうと近松芝居のように。

2024/08/19

地雷原

サブタイトルは「妖怪談義」だが……違う。幽霊と結婚する。狐と結婚する。鸚鵡と結婚する。花とだって魚とだって結婚するよ! 異種婚姻譚ってこんなに無邪気で良かったんだっけ。もっと見るなのタブーとかあるんじゃなかったっけ。個人的にはOK。ちなみに『聊斎志異考』という題名もちょっと違う。考察というよりは註釈入りといった感じで、『聊斎志異傑作選・陳舜臣注疏』といったところか。訳本は読んでいたが、教わらなければ典故に拠っているとさえわからないことが、これほど多いとは知らなかった。先達はあらまほしきことなり。

2011/07/10

ジジ

読みやすい。時代背景や語句の注釈など親切に分かりやすくつけてくれていて思わず唸ってしまいました。

2017/03/14

6だ

清代の中国で書かれた怪異小説集「聊斎志異」全12巻の中から、1巻につき著者お気に入りの1話を取り上げ読み解していく。 「教養」というのは先人の叡智にどれだけ通じているかで測られる部分があるが、それを逐一解説するのは野暮というか、仄めかす・判る人だけ判れば良い的な風もあり、古典文学では故事成語未満の引用・形容の類は不明なまま読み進められる事も多い。 聊斎志異に記された各話も、そうした古書古文に典拠した記述が多々あるようで、それらに関する著者の解説が、数百年前の謎めいたお話の詳細を判りやすく伝えてくれている。

2013/01/02

湯飲み猫

「考」というか、詳しい「訳」。当時の風習や、表現に関連する故事などが途中途中に挟まれていて、深い読み方を教えてくれる。載っているのは十二篇のみだが、とても丁寧な訳がされていています。読むと幽霊屋敷に引っ越したくなる一冊。

2012/05/29

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