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任侠学園 (中公文庫 こ 40-19)

任侠学園 (中公文庫 こ 40-19)

任侠学園 (中公文庫 こ 40-19)

作家
今野敏
出版社
中央公論新社
発売日
2012-01-21
ISBN
9784122055841
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任侠学園 (中公文庫 こ 40-19) / 感想・レビュー

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ehirano1

前作(任侠書房)ではなんだかビジネスに通じるところが多いのでは?、と思っていたので、今回はハナからビジネス書として本書を楽しみました。安岐本親分は部長、日村は課長、日村の舎弟達は日村配下のメンバー(一般社員)、学園は採算の上がらない万年赤字の子会社、という具合です。あとがきでは、企業再生小説、任侠小説、組織小説などとしても楽しめると言及されていましたので再読時はどの視点で読もうか楽しみです。

2017/08/05

W-G

一作目に引き続き楽しめた。前作での、出版社や町工場の再建方法は、今風な経済ヤクザっぽいアプローチであったのに対して、今回はいかにも昔気質の渡世人。それが私立高校というモチーフと絶妙にマッチする。日村と阿岐本に活躍が偏って、若手組員、特に市村は、一作目より存在感が薄れてしまった印象を受けたが、そこはシリーズ物なので、この先、順々にフォーカスを浴びていけば問題ない。ただ、志村などはもう少し面白い使い方があったような気がする。地の文の随所で、ヤクザっぽい観察眼が発揮されていたり、細かいところもしっかりしている。

2020/09/17

ひさか

2007年9月実業之日本社刊。2010年1月実業之日本社ノベルス化。2012年1月中公文庫刊。シリーズ2作目。私立高校の理事長、理事となって活躍する阿岐本組の面々が楽しい。任侠仕事ファンタジーだ。

2019/05/01

absinthe

面白い。今野さんの中でも屈指じゃないだろうか。荒れた学校、やる気のない教師、学校を信頼しない学生たち。中まで腐りきっているかに見えたが、彼らが接してみると新たに見えてくる学生の素直な心、本当は愛情あふれた教師たち。昔気質の任侠たちが渇を入れ、教師も学生も少しずつ変わっていく。子供の顔色ばかり伺い、事なかれ主義を押し通してきた学校が、その歪みを少しずつ正していく。こんな事が本当にあればいいな。

2020/12/09

佐々陽太朗(K.Tsubota)

とにかく楽しい。それだけでなく日本人が失ってしまった大切なものを思い出させてくれます。それは「恥の文化」です。人間として恥ずかしくない行い、そういう生き方ができないならば死んだ方がましだという感覚です。ヤクザの行動様式から学ぶなどといえば何をバカなと非難される時代です。しかし真っ当な市民を名乗る者の中にもとんでもない卑劣漢がいることも事実。ヤクザの方がよほどましだろうという輩です。自分が気に入らないことに文句をいっていれば済むと思っている輩、権利ばかり主張して自らは何も背負わない輩、恥を知りなさい。

2015/11/18

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