ハング (中公文庫 ほ 17-5)
ハング (中公文庫 ほ 17-5) / 感想・レビュー
ehirano1
はぁ~溜息が出るくらい恐ろしいです。序章のあの雰囲気がまるでなかったかのような破壊に次ぐ破壊。ここまで壊すか、誉田さん。しかし、破壊の裏側は『愛』でした。本書における破壊は凄まじいものですが、それと同様に『愛』が常に傍にいました。そういう意味で本書は『愛』を想像の斜め上から描いた作品ではないかと思いました。
2020/02/16
ミカママ
誉田節全開120%!またまた「読み終わりたくない」本に出会いました。ってあっという間に読んじゃったけど・・・。登場人物が多い割には、一人一人のキャラがちゃんと立っていて、それが読みやすく、かつ物語に入り込みやすかった要因。いつもながらグロで、ワイルドでかっこいい作品でした!
2013/09/16
大地
なかなかハードな内容の一冊。誉田作品としてはグロイ部分は少なかったが、なんとも悲しく切ない話でした。巨大な闇から愛するひと、仲間を守れなかった津原の、その後が気になります。黒幕の動機には『そんな理由かよ』と思っていましました。全体的にスピード感があり、スラスラと読めます。
2014/08/04
nobby
うーん、タイトル『ハング』そのまんまの物語に読了後もう空虚感でいっぱい…幸せそうに海岸で女子達と共に戯れる刑事達なんて意外な光景に驚く冒頭から始まっただけに、後半にむけて怒濤の死の連鎖が辛かった…序盤で描かれる殺人事件そのものは奇怪でもなく、特に警察組織の縄張り争いも薄く読みやすいが、終盤で明らかになる黒幕や策略は途方もなく巨悪でいて非道なのがやるせない…元々人を亡くすのに慣れていたはずが、近しい面々との壮絶な別れから徐々に憤り壊れていくのが生々しくて…なるほど警察という道を外れ行き着く先が続編なのかな♬
2020/10/03
イアン
★★★★★★★☆☆☆2014年にドラマ化された<ジウ>サーガシリーズ第5弾。未解決の宝飾店オーナー殺しの再捜査に当たる津原らは、偶然見つかった1本のテープにより犯人に辿り着く。しかし犯人は「強要された」として自白を撤回し、名指しされた捜査員は首を吊る。背後に見え隠れする黒幕の思惑とは…。ジウシリーズに位置付けられているが、組織を敵に回してでも信念を貫く津原の行動原理はむしろ姫川のそれに近い。容赦ない暴力描写に読み手は選ぶが、誉田哲也特有のスリルは健在。読後に改めて序章を読むと、その明暗差に戦慄すら覚える。
2023/02/08
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