中国皇帝伝 (中公文庫 い 120-1)
中国皇帝伝 (中公文庫 い 120-1) / 感想・レビュー
Tomoichi
単行本時のタイトルは「皇帝たちの中国史ー連鎖する『大一統』」。それに歴史読本に書いた作品を加筆したもの。「大一統」をキーワードに秦の始皇帝からラストエンペラー清の宣統帝溥儀まで各時代のキーとなる皇帝から中国の歴史を俯瞰する。結構冷めた目線がよく、面白く読めます。
2018/09/27
nnnともろー
よくある列伝とは一線を画す好著。冷静な筆致と真摯な研究。
2018/03/13
パトリック
なんだか網羅的なモノを想像させるタイトルだが、「皇帝たちの中国史」という原題を見れば納得する。始皇帝からラストエンペラー溥儀まで13人の列伝。
2019/09/16
韓信
多様な地域から成り立っていた中華世界を一元化した「大一統」観念。それを実現した始皇帝からラストエンペラー溥儀まで13人の皇帝の事績から中国史を概観する。六国併合と外征、長城修築や諸制度の統一により一統世界を現出させた始皇帝、秦の滅亡後、従来の諸侯並立に甘んじず一統世界の後継者たらんとした漢の高祖、董仲舒ら儒家による一統思想の成立を見て、外征により現代にまで続く中華世界の祖型を築いた漢の武帝、北周とは逆に漢化を進めて大一統を成し遂げた隋の文帝あたりまでは、大一統というテーマに即しており、内容に独自性がある。
2015/03/13
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