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松前の花(下) - 土方歳三 蝦夷血風録 (中公文庫 と 26-23)

松前の花(下) - 土方歳三 蝦夷血風録 (中公文庫 と 26-23)

松前の花(下) - 土方歳三 蝦夷血風録 (中公文庫 と 26-23)

作家
富樫倫太郎
出版社
中央公論新社
発売日
2013-06-22
ISBN
9784122058095
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松前の花(下) - 土方歳三 蝦夷血風録 (中公文庫 と 26-23) / 感想・レビュー

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とし

土方歳三 蝦夷血風録「松前の花」下巻。やはり下巻でもタイトルに対して 土方歳三の印象は薄いかな、しかしながら幕末の動乱期を自分の運命と受け止め行動した姿は美しい、藤吉が蘭子を慕い思う気持ちが切ない、ましてや敗北が確実な旧幕府軍最後の戦いの地、土方歳三の終焉の地は切ないです。

2015/01/07

えみ

歴史の結末は同じでも、何一つ同じ人生の結末はない。各々の人生を後悔なく生きる。そのために運命を受け入れるのか抗うのか。和菓子屋でありながらパンを作る藤吉と、父の仇討ちのため命を削りながら過酷な道を選んだ蘭子。そして土方歳三、人見勝太郎、伊庭八郎という時代の流れに逆らうことを自ら選んだ男たち。戦で死ぬか、病で死ぬか。極限を知り、生きるのか。死ぬも生きるもただ成すべきことを成すためだけに選ぶ。箱館戦争の悲惨さ、命の儚さ、人の強さ。最終局面、誰が何を成すのか、咲いた花は散っていくが、その美しさだけは永遠に残る。

2023/08/13

優希

前半は藤吉のパン作りで蘭子の描写が少なく、仇討ちはどうなったのか気になりました。労咳を患い、余命が残り僅かでも仇討ちを結構した蘭子がかっこよかったです。最期は凛としていて美しかったと思います。藤吉はパン作りに成功するもまだまだ苦難があったようですね。伊庭、人見の蘭子への想いも切なかったです。恋心があったのかと思ったくらいです。でもあくまで話の中心は敵討ちとパン作りだったように感じました。土方さんは出番が少なくても存在感が強いのは流石です。

2014/12/07

大地

労咳を患い、土方への恋心を胸に秘めたまま、父の敵討ちのために散った蘭子。儚くも美しい最期だった。土方はほぼ登場しないが、存在感は凄い。人見と伊庭、この2人の人間性にとても惹きつけられました。『敗北』がわかっていながらも、自らの信念を曲げず、死に場所くと決めて戦う旧幕府の面々の姿がとても魅力的に描かれています。結果はわかっていても、旧幕府軍を応援している自分がいました。

2015/01/25

シン

土方歳三蝦夷血風録第二作、上下合わせて一日で一気読みしました。上巻はパン作りで通常の歴史小説と異なる面白さがありましたが、下巻は一気に戦メインの話となり、パン作りも小麦が戦時のため仕入れられなくなり、お預け状態。蘭子の敵討ちをはじめ、伊庭、人見、土方たちの闘いは幕末から明治初期にかけて自らの思いを守りたい者と新たな時代を作り出そうとしている者とが争うことで切ない様相を呈しているように思えます。第三作も読みたいと思います。ところでこの作品で日本で初めてパンを作ったという和菓子職人小野屋藤吉は実在の人物?

2015/03/15

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