ランプコントロール (中公文庫 お 71-2)
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ランプコントロール (中公文庫 お 71-2) / 感想・レビュー
ミカママ
「別れとは、意味不明になること」て、そういう時代もありましたが、SNSが発達した現代では、そうも言ってられません…。フランクフルト空港の冒頭は、春樹さま作品か?もしくは私の青春か?て感じで私自身の20代を思いながら読了。当時のドイツ人の恋人、20代後半に訪れた真冬のドイツなどなど。話を物語に戻すと、いいんじゃない、この主人公?若いのにちゃんとその場その場で決断しててエラい。元恋人のステちゃんだけど、彼女だったら大丈夫。すぐに次の恋人できるから(経験者は語る)。久しぶりの大崎節、堪能いたしました。
2015/12/22
おしゃべりメガネ
【追悼~大崎善生】「山崎」シリーズからちょっと離れての本作です。いい意味で作風が安定してるので、世界観に違和感なく、スッと入っていけます。とある大手出版社に勤務する「直人」はドイツ出向を命じられ、恋人「理沙」との付き合いも別れざるを得ない展開に。失意のまま、ドイツはフランクフルトで過ごしていくうちに現地のスタッフ「ステファニー」と出会い、距離を縮めていきます。ドイツ出向期間を終え、日本に戻った彼にある一本の電話が入り、電話の相手はなんと「理沙」の母親からでした。大崎ワールド全開の切ない恋愛小説でした。
2024/08/10
びす男
二人の女性が出てくることで、より愛情の純粋さが際立っている。はっきりしない男に対して、強い女性と沈黙する女性が、いずれも美しい。二つあるからといって、必ずしもどちらかが本物でどちらかが贋物であるわけではない。どちらにも真実が宿る場合だってあるのだ。
2016/10/09
巨峰
深くて静かな愛の物語。そもそも、迷いなく入籍しておけば、こんなことにならなかったような気もするが、最後のところがそれで良かったとも思いました。フランクフルトの話が良かったです
2021/01/11
麦
もうね。冒頭の文章を読んだ時点でしんみりとさせられ、泣きそうになってしまう。ドイツへの転勤を命じられた直人。当時付き合っていた理沙と傷つけ合いながらも道を模索するが結局は別れることに。孤独なドイツ生活で希望の光となったのはステファニー。彼女がいなければ直人は打ちひしがれ、悲惨な日々を送っていただろう。やがて日本に帰国した直人は理沙が直面していた現実を知る。 進んだ時間と止まった時間。理沙と過ごす昼下がりの日常があまりに眩しく愛おしい。この作家の作品は2作目ですがどれも大好きです。心の奥底に刺さりまくる。
2024/07/09
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