増補版 - ぐっとくる題名 (中公文庫 ふ 46-1)
増補版 - ぐっとくる題名 (中公文庫 ふ 46-1) / 感想・レビュー
buchipanda3
うはは面白かった。なぜこの題名はぐっとくるのかというのを考察したエッセイ。一文字違い、組み合わせ、アルファベット化などでがらりと印象が変わるものなのだなあと。それまで感覚的に感じていたものが文章で論理的に説明されていた。「ゲゲゲの鬼太郎」の不思議さ、「部屋とYシャツと私」で見えてくるもの、言われれば成程。「淋しいのはお前だけじゃな」は爆笑もの。以前、著者が某文学賞の選評で小説における言葉の過多の影響を語るのを読んだ時、この人は本当に言葉の感覚を大事にしてると感服した覚えがある。本作を読み改めてそう思った。
2019/04/06
ばりぼー
皆さんの絶讃する声を聞き、すかさず購入。「ゲゲゲの鬼太郎」はなぜ「ゲゲゲ『な』鬼太郎」ではないのかという助詞の使い方の妙、「部屋とYシャツと私」の私はどこにいるのかを考察した俳句の二物衝撃(取り合わせ)のテクニックなど、意外にも真面目な(失礼)日本語論です。実例の中には、それほど魅力的とも思えないものもありますが、鋭く共感したのが「古めかしい言い方で」。最近チャンドラーの名作ハードボイルド「さらば愛しき女よ」を「さよなら、愛しいひと」と訳した方がいらっしゃいますが、雰囲気ぶち壊し、全然読む気になりません。
2014/11/12
アマニョッキ
再読番外編。コバオさん名義の本もすこし。ジュゲーム・モア・ノン・プリュはゲームだし、マンホニャは漫画だし、読者にも少なからずの知識が求められるけれど、この作品は予備知識ゼロで安心してブルボンの海へダイブしてください。「ハリー・ポッターと子持ちシシャモのツブツブ」「ムゴ!(っと喉につまらせて)ん(っと漏れたその声が)…色っぽい」「もう三匹は斬らない」
2019/06/23
hanchyan@だから お早うの朝はくる
読み友さんにつられて。再読なので、以下マジでおススメしてみよう。誰にだ?それはともかく。まず、掴みでドカッと笑えます。おおむね巻を通じて笑えます。もしもあなたが、本をはじめとするエンタメ及びカルチャー乃至サブカルチャー好きをうっすらとでも自覚するむきなら、満員の公共交通機関で読むのは危険なレベル。それでいて、非常に真摯な日本語に対する論考が伺える。これを良書と言わずして何と言おうか。って、なんか熱量足りないか?(笑)そんな感じの風呂に浸かって追い焚きするときの、ぬるいのと熱いのとの対流を感じるような一冊。
2019/04/09
アマニョッキ
何度読んでも声を出して笑ってしまう。この本を笑わずに読める人がいたらお目にかかりたい。「三匹が斬る」の変遷、「ツァラトストラかく語りき」の北斗の拳からついでにとんちんかんへの転落、モリゾーとキッコロの成れの果て(違)、朝倉世界一のイラスト、ぜーんぶまとめて結局一番ぐっとくるのはブルボン小林その人なのですよ。
2017/09/01
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