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主よ、永遠の休息を (中公文庫 ほ 17-10)

主よ、永遠の休息を (中公文庫 ほ 17-10)

主よ、永遠の休息を (中公文庫 ほ 17-10)

作家
誉田哲也
出版社
中央公論新社
発売日
2016-03-18
ISBN
9784122062337
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主よ、永遠の休息を (中公文庫 ほ 17-10) / 感想・レビュー

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ミカママ

ひさびさの誉田作品は、一時期彼の作品を立て続けに貪り読んだ興奮を思い出させてくれた。ノリの良さとスピード感。実際にあった連続幼女殺人事件をモチーフに、読者の心臓をギリギリとヤスリでこすり続けてくる感じ。(わたしが読んだ)実業之日本社文庫版での解説によると、姫川シリーズのゼロ版なんだそうだ。つまり原点。マスコミ記者としての葛藤、被害者家族の苦悩、幼児愛者の偏執性…非常にわたしの好みだった。ただし読後感非常に暗く、読者を選ぶだろうな、とは思う。

2020/06/06

GAKU

14年前の幼女誘拐殺人事件に関すると思われるビデオがネット配信。その事実を知り、事件を追う若き記者鶴田。コンビニで働くフリーター、20歳の女性。二人の一人称で交互に話は進んで行く。軽い文章で読みやすく、適度にグロい場面も。そして結末は..........。結構面白かったです。

2018/02/02

ミカズキさん

通信記者の鶴田は記事ネタを求め、警察記者クラブで退屈な日を過ごしていた。コンビニで働く桐江は強盗に会う。そこに居合わせた鶴田はスクープを挙げる。その後犯人を取り押さえた人物に聞き込みをすると、もう一人協力者がいるとの事だった。その男から謎めいた発言と事件の予感を感じ、コンタクトをとり暴力団事務所を見張る事になる。鶴田と桐江の二人の視点で動き、互いの感情がより物語に深みを増していく。宮崎勤事件を彷彿とさせる、幼女殺人事件。桐江の普通の女性として過ごす日々が読後切なさを感じさせ、タイトルが哀しく繋がっていく。

2019/12/25

しーちゃん

14年前の女児誘拐殺人事件の実録動画がネットに上がる。この動画を上げたのは誰?その目的は?独自に捜査するスクープ狙いの記者が、やがて協力者を得て犯人を追う。ストーリーはただ悲しく最後まで救いようがなかった。性被害の描写は吐き気がするほど酷く、覚悟がいる。犯罪被害者と加害者、それぞれの家族が抱える重さは壮絶。書き手によって事件報道はまったく違うものになり得る、ポプュリズムに踊らされる昨今、解釈する力が問われているんだなと思った。主人公鶴田記者、シリーズ化して欲しいなぁ。

2020/02/09

mmts(マミタス)

読めば読むほど息苦しくなりました。桐江には幸せになって欲しかった。鶴田に恋している時は幸せだったことが救いかしら。それ以外には父親があの手この手で守ってくれたし…。それでも、誰も幸せにならないラストにはビックリしました。あいつがお墓にビデオを隠していたのかしら…。気分が悪くなるから再読は出来ないですし…。こんな風に自死を選択させるほどトラウマを与えるんだし、この手の事件はどんどん厳しく取り締まって欲しいです。ありきたりなことしか言えないことが悔しいですが…。小説だけど、どうしても許せないですし。

2016/04/05

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