下戸は勘定に入れません (中公文庫 に 18-8)
下戸は勘定に入れません (中公文庫 に 18-8) / 感想・レビュー
hnzwd
一緒にお酒を飲むと過去の同じシチュエーションにタイムスリップ?してしまうという主人公。同じ状況を仮説に継ぐ仮説で真相に辿り着く、という西澤節を久しぶりに堪能しました。短編集ですが、一連の流れもあり、、ラストはまあ、きれいにまとめたかな、という印象です。最初の一話で完成していて、残りはつけたし、という気もしますが。
2016/10/01
マッちゃま
過去と同日時、同場所、同銘柄で複数人で酔っ払うとタイムスリップしてしまう特異体質を持つ古徳。古徳は自殺しようと徘徊しているウチに、かつての恋人を寝盗った男と再会し旧交を暖めてしまう。そこで彼らは「寝盗ってしまった」あの夜にタイムスリップしてしまい…氏らしい、軽くてブラックな面もある特殊設定な物語。人間の黒さと汚さを、優しさと強さで乗り越えていく不思議なストーリーでした。4作の中編で繋がる連作集。ラストは「そっちに転ぶのね〜」とニヤニヤしてしまいました。
2017/03/01
enmys07
呑んだくれるタイムリープもの。 ひねくれていく展開が面白いし、 ジェンダーに走らない西澤さんの良作だったと思います。
2016/09/02
さゆき
初読みの作家さん。主人公以外にも過去や未来を見てきている人がいたり、いくつかの時代が語られるので、私のように続けて読めないとちょっと混乱するかも。しかし、ヱビスビールよく飲んでたなぁ。お酒についての主人公の語りも楽しかったですね。きっと最後まで読んでも自殺はしてないだろうなと思っていましたが、まさかこんな年下の彼女が出来るとは!
2020/03/21
ローリー
大学の准教授と、企業グループの総帥とその妻。学生時代からの知り合いが再び出会った時、不思議なタイムスリップが始まる。色々とこんがらがりつつ、本人達の母親との因縁まで飛び出した連作短編集は、なんだか強引なハッピーエンドで拍子抜けしました。いや、こんな展開で西澤保彦ならエロに走るかフェチに走るだろうと思っていたら、ライトな謎解きSFに落ち着きました。ただひたすら酒を呑みつつ呑まれつつ、謎解きをしている主人公の古徳を見ているとなんだか自分も呑みたくなりますね~。尿酸値が高いのでビールは禁止されてるんですが…。
2016/09/26
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