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日本語で一番大事なもの (中公文庫 お 10-8)

日本語で一番大事なもの (中公文庫 お 10-8)

日本語で一番大事なもの (中公文庫 お 10-8)

作家
大野晋
丸谷才一
出版社
中央公論新社
発売日
2016-12-21
ISBN
9784122063341
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日本語で一番大事なもの (中公文庫 お 10-8) / 感想・レビュー

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Haruka Fukuhara

贅沢すぎる対談。高校古文の授業で聞いたような説明もあったけど、元を辿るとこの本が元ネタなのかもしれないと思うとちょっと感慨深い。昭和62年初出、1990年文庫版。>大野晋・丸谷才一両氏による対談形式の日本語論『日本語で一番大事なもの』は、「てにをは」の重要性と面白さを徹底して追求した本で、かつてこのような機智と説得性に富んだ文法の書が書かれたことは一度もなかったと言っていい。(解説:大岡信 より抜粋)

2017/03/08

りやう

非常に細かい日本語の話。内容のほとんどは日本語の助詞について。助動詞もちょっと。係助詞「ぞ」→格助詞「が」への転換なんかはわかりやすかった。あと助動詞の寿命の話も良かった。一方「は」とか「も」とか、あとは副助詞の類の話は難解だった。それから高校で国語を教えている身として、橋本文法(いわゆる学校文法)の欠点を感じることがあるが、活用形の命名についての大野晋の見解は首肯される。各活用形名がその性格を表しているかというと若干の乖離があり、第1活用形第2活用形でいいじゃないかという部分に同意。

2017/01/28

猿田康二

我が国を代表する日本語学者の大野晋氏と古語も含めた稀代の日本語の使い手である丸谷才一氏が日本語の成り立ちと「てにをは」について語り尽くした対談集。助詞の「は」と「が」の成り立ちとその違いについて論じている事を代表に、どちらかというと世間が敬遠しがちの日本語文法をその成り立ちから使用例である数々の有名な歌を引用してまるで推理小説を綴るかのごとく二人で謎を解き明かしていく構成で読者を飽きさせない。そして最後の章で俵万智の短歌を紹介し古代から現代をつなぐ手法に脱帽。お二人の知識のぶつかり合いが結実した珠玉の書。

2017/08/27

原玉幸子

引用される短歌や俳句の趣が解らない私にも面白く、又為になる本です。推量の「なむ」と、完了の「ぬ」の未然形に「む」が付く事例との混同や、古代用法と接頭語の「い」の違い、そして、已然形、助詞、係助詞の其々の解説は、本書の様に教養の或る好々爺に語らせる方が受験勉強的なアプローチより身に付く気がします(私は小西甚一『古文の読解』を途中で断念)。一読したぐらいでは古文の教養は装備出来ませんが、「古代より情感が複雑化している(はずの)現代の方が、表現が平たくなっている」との皮肉は、頭に残ります。(◎2017年・春)

2020/02/07

はちめ

読みこなせた訳ではないが、日本語で一番大事なものについては感じることができた。

2017/07/30

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