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粘土の犬 - 仁木悦子傑作短篇集 (中公文庫 に 20-1)

粘土の犬 - 仁木悦子傑作短篇集 (中公文庫 に 20-1)

粘土の犬 - 仁木悦子傑作短篇集 (中公文庫 に 20-1)

作家
仁木悦子
出版社
中央公論新社
発売日
2017-11-22
ISBN
9784122064768
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粘土の犬 - 仁木悦子傑作短篇集 (中公文庫 に 20-1) / 感想・レビュー

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papako

今度は短編集。仁木兄妹ものも入っています。いろいろな趣向が凝らされていて飽きない、そして楽しめる短編集でした。表題作はいい気味。仁木兄妹もの以外だと『みずほ荘殺人事件』の雰囲気も好きかな。短いながら『おたね』もいいオチでした。

2020/07/18

HANA

著者初期の作品を収録した短編集。著者の作品を読むのは初めてであるが、なるほど日本のクリスティ。解説で清張以前に探偵小説から推理小説にした。とあるが明朗な内容からそれが見て取れる。代表的な仁木兄妹シリーズは植物専攻という特性を生かしたものが面白い。「黄色い花」とか、特にそう。「銃弾は飛び出した」は謎は魅力的なんだけど、真相がちょっと力技すぎるような。他にも倒叙形式の「粘土の犬」やジュブナイル「母ちゃんは犯人じゃない」、ノスタルジアあふれる「おたね」等幅広い作品が収められており、著者入門としては最適であった。

2018/06/27

momi

表題作「粘土の犬」は本物の犬は出てきませんが、粘土の犬が犯罪の謎を解く鍵になるという…とても古い作品にもかかわらず斬新な作品でした!他の作品も昭和のレトロ感漂いながらも古さを感じることなく女性ミステリ作家の先駆けと言われることがうなづける作品ばかりで、本格ミステリを楽しむことができました!名作復活とのことで著者の「殺さずにはいられない」も楽しみです!

2018/01/10

ヨーコ・オクダ

短編9本。仁木兄妹モノも含まれる。どれも日常の何気ない生活、風景から事件、遺体の様子まで変に煽ることなく素朴な感じで描かれ、謎の部分も細かく丁寧に仕組まれているという仁木センセ流が存分に楽しめる。うちのお気に入りは「灰色の手袋」。クリーニングやさんの店番・トヨノが殺され、店主が妻の宝石を買うために用意していた現金が盗まれる事件。関係者のうち、お金に困っていた者、コソコソと行動した者等、疑われる要素のある人物が複数いるんやけど、真相はいかに?複雑な書き方やないのに単純やないっていうのがエエ感じ。

2019/11/10

geshi

仁木悦子の短編は初めて読むけれど読みやすさが抜群で、推理小説ってこういうものだなぁと感じながら楽しんだ。童話作家らしい子供目線の語りが良いジュブナイルミステリ『母ちゃんは犯人じゃない』、犯行の際のサスペンスが身に迫りラストの切れ味鮮やかな倒叙もの『粘土の犬』、思い出の憧憬で揺り動かされプロパビリティの犯罪にゾクゾクさせられる『おたね』、犯人当て小説として一つ一つは小さなアイデアを一つの図式に見事組み上げた『みずほ荘殺人事件』あたりが好み。

2018/02/23

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