文豪と酒 - 酒をめぐる珠玉の作品集 (中公文庫 な 52-4)
文豪と酒 - 酒をめぐる珠玉の作品集 (中公文庫 な 52-4) / 感想・レビュー
kinkin
文豪たちの酒にまつわる作品集。夏目漱石からはじめ理、芥川龍之介、永井荷風、谷崎潤一郎他。ただ文語体の文章は私人は読み通す力なく挫折。岡本かの子ぐらいしかしっかり読めなかった。読んだというよりページをめくるのが主になった。読書というのはこういうときもあるか・・・料理と一緒でたまには苦いものを食べたくなる、そんな感じの本。いつも甘いものを食べているせいなのか^^
2023/04/14
優希
文豪たちの酒にまつわるアンソロジーでした。テーマは多岐に渡り、読者を酔わせます。下戸でなければそれぞれの作品をより深く味わえたように思いました。
2023/12/11
SIGERU
文豪たちによる美酒礼賛かと思いきや、酒はむしろ添景。テーマは多岐に亙っている。例えば、荷風や谷崎の短篇は、むしろ美女にスポットが当てられている。とはいえ、文章そのものに上質の微醺成分が含まれており、読み手をしたたか酔わせる。 高見や豊島の大陸物は、当時としては華麗なエキゾティシズムに溢れていたのだろうが、もはや遠い異国のノスタルジア以外の何物でもない。 お初の吉行エイスケは興味をもって読んだが、これとてもモダン文学の残花、あだ花だろう。 むしろ、安吾や太宰による、戦争中における酒呑みたちの風景が出色だ。
2021/11/07
tsunemi
近代の文豪達の作品から酒に絡んだ箇所を抜粋し短編集とした作品。漱石 露伴 鴎外 荷風 芥川 谷崎 安吾 太宰他多数の作品が楽しめ一冊で何回も美味しい、つい酒が進みすぎるのが難点。酒のマニアックさで言えば近代というのもあり物足りないが、その分編纂者長山さんが解説で詳しく酒の説明、文豪達のなりを触れて補足している。巻末は酒に絡んだ詩歌集、こちらは純粋に酒好きが楽しめる作品が多数。個人的な好みは「夜の車」「彼 第二」「馬上候」。
2020/03/20
ophiuchi
文豪たちの短編小説は「酒をめぐる」というよりも「酒が出てくる」ぐらいの感じだけど、巻末の詩篇は「酒に溺れる」。酒には詩がよく似合う。
2018/09/30
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