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レイテ戦記(三) (中公文庫 お 2-15)

レイテ戦記(三) (中公文庫 お 2-15)

レイテ戦記(三) (中公文庫 お 2-15)

作家
大岡昇平
出版社
中央公論新社
発売日
2018-06-22
ISBN
9784122065956
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レイテ戦記(三) (中公文庫 お 2-15) / 感想・レビュー

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ベイス

無断でセブに脱出した中将や、糧食を奪う兵、体当たりせずに帰還する特攻兵は「不名誉」なのか?命令に従い粛々と討ち死にしていく兵と、こうした遊兵たちとの間に線を引こうとする著者の姿勢への違和感が大きくなってきた。

2023/06/20

おたま

本当にやっと読み終わったという感じ。この第三巻では、レイテ島中部ブラウエンでの日米軍の戦いと、西部オルモック湾での海戦、オルモックでの戦いが描かれる。そして日本軍の壊滅及び敗軍の様子も。これまでの一巻、二巻同様に、その戦闘の描写は詳細を極めており、どこでどの部隊がどのように戦い敗れどちらに敗走したのかが事細かに描かれていく。大岡昇平の執念のようなものも感じるし、それを読んでいくのには忍耐が必要となる。淡々とした描写ながら、その臨場感によって大変重苦しいものを感じる。だが、これが戦場なのだと思う。

2023/11/01

塩崎ツトム

ネトウヨに限らず、夜には諸葛孔明のような軍師気取りが大勢いるが、仮に諸葛孔明が現代戦の指揮をとっても、三国志に描かれるような活躍は無理だろうと嫌でもわかる。奇策で局所的勝利を重ねても、それは大海に注ぐ小便みたいなもので、なんの役にも立たず、美しい船は飛行機は鉄くずになり、兵士の肉体と頭脳と心は熱帯の強烈な気候で、あっという間に白骨と化す。遊兵たちはそんなかつての戦友の骸を道しるべにしたというのだからすさまじい。(つづく)

2022/11/09

Book Lover Mr.Garakuta

【図書館】【速読】【再読】【既読】:徹底抗戦に入る。日本軍敗北濃厚で、マッカーサーの思惑と山下の思惑が錯綜する。

2023/04/22

しんすけ

ゴリアテに小石を投げて満足しているダビデ、そんな姿を日本軍は垣間見せる。孫子の兵法の基本を「負ける戦いをしないこと」と前回書いたが、これは「敵軍に負ける戦いをさせる」と云うことに通じる。1944年12月7日、米軍のオルモック上陸によって、日本軍は補給の大半を絶たれる。食事も満足には取れない。これで戦えと云うほうが無理な話だ。 米軍の方が巧く孫子の兵法を活用したと云える。それでも一部の日本軍は米軍に切り込みをかけ、部分的な成功を収める。そこにはゴリアテに小石を投げているダビデの姿しか浮かばない。

2019/03/04

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