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白頭の人-大谷刑部吉継の生涯 (中公文庫 と 26-38)

白頭の人-大谷刑部吉継の生涯 (中公文庫 と 26-38)

白頭の人-大谷刑部吉継の生涯 (中公文庫 と 26-38)

作家
富樫倫太郎
出版社
中央公論新社
発売日
2018-08-21
ISBN
9784122066274
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白頭の人-大谷刑部吉継の生涯 (中公文庫 と 26-38) / 感想・レビュー

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しいたけ

小説やドラマで大谷吉継がさらっと出てくる。さらっとなのに周りの人物が「あの吉継が・・」という空気を出す。それがとても気になっていた。吉継のひととなりで語られる筆頭はなんといっても崩れた相貌をおおう覆面と一人では歩けない程の重い病だろう。これはハンセン病のためだった。この障害がなければ、今よりもっと歴史の一角を担う重要人物となったに違いない。貫かれる不器用な「義」。何度も目を閉じ吉継の思いを噛み締めた。吉継の墓が建った経緯にも胸が熱くなった。「義」と「義」が出逢った場所に、いつか必ず訪れたい。

2024/05/01

三代目けんこと

三成への義、秀吉への忠も良かったが、やはり1番は香瑠への愛。大谷吉継、天晴也。

2020/03/05

Junichi Yamaguchi

『よき者』… 日本史をあまり勉強してこなかった僕でも分かる登場人物。 初めて聞く主人公の名前。 富樫倫太郎さんの歴史小説は夢中になり胸を熱くさせる。 この時代だからこその家族、友との絆。愛。 読後、いつも見慣れている東京の街並みが少し違って見えた。。

2018/10/09

hrmt

大谷刑部吉継は石田三成の盟友というぐらいにしか認識していなかったが、輿に乗った覆面姿が印象的でどの戦国ドラマでも記憶に残る。宇喜多直家がいつも必ずというほどヒール扱いなのに対し、たいてい人徳者の扱いであるから一体どういう人物だったのかずっと気になっていた。もちろんこれは小説であって真実はわからないが、誠実で欲をかかず家族を愛し、病をおしてまで友をたすけるその人柄は、生き残りをかけた戦国の世にあって稀有なものだったのではないか。著者が“喜劇”と評した関ヶ原の合戦にあって、仁と義を貫いた一人といえるだろう。

2019/07/05

Akihiro Nishio

学生から貰った本。岐阜在住者としては、大谷吉継を主人公にした物語は熱い。関ヶ原古戦場でも見るべきもののは大谷吉継関係だけですからね。何をなした人か不明と聞いていたが、本作でもやはり苦心の跡があり、特別な手柄を立てる描写はなし。秀吉の周りにいる綺羅星のごとき若者の中で、重い病に冒されながら人格者として存在感を増していく。とりわけ人質だった真田幸村との交流がさわやか。娘さんと結婚させたというのには驚いた。関ヶ原に繋がるので当然ではあるが、秀吉は本当に魅力的に描かれている。なぜ朝鮮に出兵したのか本当に謎。

2019/03/20

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