レギオニス 信長の天運 (中公文庫 に 22-2)
レギオニス 信長の天運 (中公文庫 に 22-2) / 感想・レビュー
巨峰
シリーズ第二作。柴田権六勝家。のちに織田家随一の宿老渡言われた彼にも、信長の敵に回り雌伏を余儀なくされた時期があった。この巻は不遇な彼が、信長に認められ信頼を得るまでの時期を描く。それは織田家が美濃を併合の上上洛をし天下に武を布いた時期と重なる。しかし、その道は遠い時間からもかなり楽しみです。この作は歴史の片隅の脇役に過ぎなかった人物にも光が当てられており、かなりの良作だと思います。
2019/03/07
如水
2巻は桶狭間戦後から信長上洛戦迄。主人公である勝家の花々しい戦歴は…ってあれ?!どうした?が感想。ただし、美濃攻略の際の助力、東美濃下向は内助の功と言える様な活躍を。この巻で更に浮き彫りになったのは新旧家臣入り乱れる織田家で何を懸命に成すのか?と言う所ですかねぇ~。本文の言葉を借りるので有れば「お主はいつまで下社の百姓達の頭でいるつもりだ」「彼らには守るべき家も知行もないからだろう」あくまでも革新的に画期的に進む織田家。勝家は織田家の序列を旧体制のまま引き上げる事が出来るのか?に注目したいと思います。
2020/07/05
onasu
柴田勝家というより、小領主:下社の権六というのが馴染んでいる2巻目は、信長が桶狭間の戦いに勝利し、東への備えを固めて尾張を平定、美濃への侵攻を経て、畿内に進出するまで。 この期の権六は、一度は信長と矛を交えたことから遊軍的扱いで、美濃への侵攻でも武田方の押さえとして東美濃に派遣されるのみだが、武田方との談判は大きく評価され、畿内への進出では先鋒を命じられる。 この頃から織田家中の勢力図は塗り換えられ、その中間的立場から権六が重きをなしていく。こちらでは好漢たる権六をどう描いていくのか、続編が楽しみだ。
2019/03/14
サケ太
柴田勝家の視点で見る織田信長、織田家の興隆(現在は)。常識人で、自分の価値を十分に理解していないながら役目をこなす勝家。しかし、ここでの林秀貞の懸念。将軍家を支える決意をしたからこそ、信長は己の在り方を変えていかねば成らなかった、というのが面白い。そこから生まれた歪みが徐々に出てくるのか。
2019/02/01
Norico
名字、名前、略称、肩書きなどがややこしく、読んでて、「ん?これは誰だっけ??」となること多い。信長が何を目指しているのか、直属の若者と古参の武将の乖離が目に見える。
2022/04/01
感想・レビューをもっと見る