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戦後日記 (中公文庫 み 9-13)

戦後日記 (中公文庫 み 9-13)

戦後日記 (中公文庫 み 9-13)

作家
三島由紀夫
出版社
中央公論新社
発売日
2019-04-23
ISBN
9784122067264
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戦後日記 (中公文庫 み 9-13) / 感想・レビュー

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優希

反政府を唱え、壮絶な死を遂げた三島。しかし、そんな右的イメージとは異なり、穏やかでユーモアな一面があることを改めて感じさせられました。華麗な日常と同時代の芸術の批評があらゆるところに光る戦後のドキュメントを読んでるようです。

2020/10/21

ころこ

『裸体と衣装』がなくなっているようなのでこちらを読む。和暦と年齢が一緒なので、昭和23年から昭和41年まで。45歳で死ぬので、断続的だが結構な範囲が書かれている。昔の政治家や作家は公開される前提で日記を書いていたというが、確かにそんな感じで書かれているのが前半。最もプライベートを晒すのを嫌がったタイプだろうから、前半は大層な気負いで意味のあることを書き過ぎている。雑談で意味のあることをしゃべろうとするコミュ障みたい。でも後半のような生き方が嫌になってしまったのだろうから、45年しかもたなかったのだろうし。

2024/04/09

踊る猫

実に勤勉に三島は書き続け、そして鑑賞を続けることを止めない。公開を前提とされた日記だが、三島は弱さに溺れて羽目を外すところを見せようとせずあくまで禁欲的に・熱心にさまざまなことがらをインプットし、そして考え続ける。だが、この世にはもちろん大岡昇平『成城だより』のようにそうしたインプットの成果・精華が誰かに宛てて書かれることで生産的な交通の産物となる日記もあるが(ゆえにそうした日記は日記だけで立派に成立する読み物となり、同時に論争的な性質をも帯びるのだが)三島の場合はやはり小説作品にその魅力が託されると見た

2024/05/19

優希

再読です。20年間に日記形式で発表されたエッセイを年代順に記録しています。反政府を抱え、壮絶な死を迎えた三島ですが、それに反して穏やかでユーモアを改めて感じました。意外な一面もあるのですね。

2023/12/08

踊る猫

私自身は音楽を愛好する人間なので、三島の音楽嫌いは興味深い。形を持たない音に飲み込まれて悦に入る快楽こそが私は好きなのだけれど、三島はだからこそそれを嫌がった。ということは、だらしなさが嫌いだったのだろう。太宰を嫌ったのも弱さに溺れるそのだらしなさを嫌ったのではないか。太宰の悩みは肉体を鍛えれば解決する、と嘯いた三島はその通りだらしなさと対極にあるストイックで勤勉な執筆スタイルを貫き、私生活を貫いた。低俗なもの、通俗的なものをも嫌わず摂取し、そこから知性で独自のロジックを導き出す。村上春樹と似ているのでは

2020/12/05

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