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夏なんてもういらない (中公文庫 (ぬ2-1))

夏なんてもういらない (中公文庫 (ぬ2-1))

夏なんてもういらない (中公文庫 (ぬ2-1))

作家
額賀澪
出版社
中央公論新社
発売日
2019-07-23
ISBN
9784122067592
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夏なんてもういらない (中公文庫 (ぬ2-1)) / 感想・レビュー

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machi☺︎︎゛

高校生の深冬は夏休みの間に12年に1度の秘祭が行われる潮見島に合宿として行く事に。一緒に行くのは大学生の先輩で片思いをしている優弥も含めたメンバー。その島出身の優弥には祭司という深冬の知らない顔があった。初めはワガママな深冬に共感できずイライラしながら読んでいたけれど段々成長していく姿に応援したくなっていた。生まれながらに決められたレールを進まなくてはいけないなんて今の時代には合わないと思ったけれどそうゆう風習が残っている地域もあるんだろうな。

2022/05/20

ふじさん

初読みの作家。12年に一度の秘祭「潮祭」が開かれる優弥の故郷の潮見島に大学の合宿ゼミで行くことから話は始まる。高校生で参加した深冬は、大学生の優弥に淡い恋心を持っている。この恋がどうなるか、気になりながらも、この祭に関わる人々の様々な思いや出来事が複雑に絡まり、思わぬ展開を見せる、恋愛小説ではあるが、家族とは、生甲斐とは、等もっと大きなテーマがある作品だ。最後まで読むのには結構苦労したが、読み切ってなんとなく全体像が見えて納得の一冊だった。

2022/01/30

のぶ

ジャンルとすれば青春小説なのだろうが、何だが奇妙な読後感が漂う作品だった。物語は高校生の多和田深冬は、思いを寄せる優弥とともに、彼の故郷・潮見島へ向かう。場所は特定されていないが、南の島。島の伝統「潮祭」が開かれる夏のことだった。そこで出会ったのは祭の神女となる少女、柑奈。島の伝統と登場人物の爽やかさがなぜかアンマッチな印象を受ける。そんな感じを抱きながら、十二年に一度の祭が幕を開ける。閉ざされた島の伝統と若い人たちの恋愛が混ざり合えないような気がするが、最後は爽やかな結末でした。

2019/08/15

だまだまこ

実家や故郷に束縛され、そこから逃げ出そうとしている彼女たちの物語。当たり前のように農家を継ぐことを強要されたり、12年に1度の祭を存続させるために島から出られなかったり。昔よりずっと自由になったはずの現代でも、時代錯誤のような息苦しさはやっぱり残っていて。ただ逃げ出すだけじゃなくどうしたいのか?そう考えられるようになった深冬はひと夏ですごく大人になったと思う。等身大の主人公に共感しつつ一気読み。反則級にずるく優しい先輩への一途な恋に胸きゅんと切なさもあり、青春を感じられる夏にぴったりの1冊!

2019/08/11

ちょこまーぶる

本のタイトルを大声で叫びたくなった一冊でした。自分自身が今年の夏はもういいや・・・と思っているからですかね。12年に1度の島の神聖なるお祭りがある夏に、島を訪れることになった高校生の自分の将来の葛藤、昔からの厳格な風習に対する葛藤、そして自分自身の恋心の葛藤といった若い世代らしい様々な葛藤を少しづつ葛藤をほぐす?と言っていいのか分からないがその過程が描かれていて、読み進めながらこれからどうなる?どんな展開?と気になりながら読み進めることができました。行動に移さないで良いかな?って思う自分が情けないかも。

2023/09/02

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