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おばちゃんたちのいるところ-Where The Wild Ladies Are (中公文庫)

おばちゃんたちのいるところ-Where The Wild Ladies Are (中公文庫)

おばちゃんたちのいるところ-Where The Wild Ladies Are (中公文庫)

作家
松田青子
出版社
中央公論新社
発売日
2019-08-22
ISBN
9784122067691
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おばちゃんたちのいるところ-Where The Wild Ladies Are (中公文庫) / 感想・レビュー

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みっちゃん

実は。死んじゃった人達、そちらこちらで普通に生活してるらしい。見えてないだけで。しかも生前のしがらみから解き放たれて、時々、娑婆で困ってる人を助けてくれてるらしい。どの話も落語や歌舞伎の原典があるらしく、それは私は殆ど知らないんだけど、何かちまちました事で悩む自分がアホらしくなってきてね、元気出る。特に前妻、夫、後妻、3人とも死んで、生者と死者が共に働く会社に就職、お互いを生前とは違う眼差しで眺めてエールを送る『楽しそう』ほんとに楽しそうだった。

2022/03/03

niisun

『スタッキング可能』が肌に合わず遠ざかっていた松田青子さんでしたが、こんな平易な文章でも作品を作るんですね。しかも、とても面白かった!『牡丹灯篭』『四谷怪談』『皿屋敷』『乳房榎』などなど、落語や歌舞伎でお馴染みの噺にインスピレーションを得て書かれた連作短編。俗世間のやるせなさを、俗世からも時間からも解放されている妖や霊たちが、皮肉ったり、笑い飛ばしたり、微笑ましく見守ったりする楽しい作品♪ 落語『天神山』をテーマにした『クズハの一生』が、仕事における男女間のあれやこれやをシニカルに描いていて好きですね。

2020/10/06

紫 綺

怪談?オカルト?会社?落語や歌舞伎、民話などの怪奇噺をモチーフに、微妙にリンクしあう愉快怪々短編集。

2022/04/20

ふう

おもしろそうなタイトルと「海外メディア絶賛!」の帯につられて手に取りました。どんなおばちゃんたちかざっくり言うと幽霊です。おどろおどろした幽霊ではなく、ちょっとすっとぼけていて、ちょっと笑えて、ちょっとお節介。あの世とこの世の境界をこんなふうに越えられるのは、死が無ではないと思いたいみんなの願いなのかもしれません。幽霊も幽霊が見える人も働きやすい社会。いいですね。全17話。主に落語がモチーフになっています。

2021/06/19

マカロニ マカロン

個人の感想です:B+。『女が死ぬ』読書会の関連本として再読(初読は単行本だが文庫本を手元に置きたくて購入)。落語や歌舞伎、民話などをベースにして、引用と見立てで愉快な連作短編集になっている。関西弁のおば(け)ちゃん達が出てきて、こんな愉快なお化けなら大歓迎。キツネが化身した「クズハの一女にしかなかったはずお女にしか見えなかったはずの天井が、この青年(男性)にも見えていることが(略)わかった」若者達の雇用や賃金の不安定化は既婚率、出生率に多大な影響を与えている。松田さんの切れ味は短編でも鋭いと感じた

2023/01/14

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