新装版 マンガ日本の歴史16-大開発時代と忠臣蔵 (中公文庫 S 27-16)
新装版 マンガ日本の歴史16-大開発時代と忠臣蔵 (中公文庫 S 27-16) / 感想・レビュー
紙狸
2021年7月刊行。既刊シリーズの2冊を合本し、新たな解説を加えた新装版。石ノ森章太郎の『マンガ日本の歴史』を読むのは初めて。マンガはやはりとっつきやすいし、歴史家(高埜利彦氏)の文章も適度な長さだし、「これも勉強にいいか」という気にさせられた。対象は江戸時代の三代将軍家光の末期から五代綱吉の元禄時代まで。戦闘集団だった武士が平和の時代によって変質を迫られる。いくさがなくなったことで開墾・干拓で耕地が増え、人口も増加した。元禄文化が花咲き、赤穂浪士が討ち入りする。
2021/07/14
totuboy
家光以降の江戸時代は、何となく印象が薄いような気がする。しかし、この本は平和な時代だったからこそどのように人々の生活が変化していったかを、具体的な例を取り上げつつ解説してくれている。それが一般化できるかどうかは難しいところだが、おおむねこの時代に石高が大きく増えた要因を飢饉、大火などの側面からわかりやすく取り上げている。また、綱吉の生類憐みの例や服忌令がなどが、朝廷の聖の力を借り、幕府が権力を維持しようとしたという見方も大変面白かった。
2021/08/03
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