新装版 マンガ日本の歴史20-内憂外患と天保の改革 (中公文庫 S 27-20)
新装版 マンガ日本の歴史20-内憂外患と天保の改革 (中公文庫 S 27-20) / 感想・レビュー
totuboy
江戸時代後半に幕府が統治能力を失っていった大きな流れを見ていく巻。商品作物の栽培によって、地方の農民たちが貨幣経済の流れに組み込まれ、飢饉などに台頭できなかった流れは、何となく今の資本主義経済の行き詰まり感に似ているところがある。雄藩の政治改革にまで丁寧に触れられており、読みごたえがある。水野忠邦の改革がことごとく失敗したのも、忠邦が貧乏くじを引いた、ととらえれば納得。どんな優秀な人が政治を行ってももう、どうにもならなかったのだろう。そう考えると、11代将軍家斉の罪は大きい。
2021/12/12
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