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狂った機関車-鮎川哲也の選んだベスト鉄道ミステリ (中公文庫 あ 94-1)

狂った機関車-鮎川哲也の選んだベスト鉄道ミステリ (中公文庫 あ 94-1)

狂った機関車-鮎川哲也の選んだベスト鉄道ミステリ (中公文庫 あ 94-1)

作家
日下三蔵
鮎川哲也
出版社
中央公論新社
発売日
2021-02-25
ISBN
9784122070271
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狂った機関車-鮎川哲也の選んだベスト鉄道ミステリ (中公文庫 あ 94-1) / 感想・レビュー

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kuukazoo

鮎川哲也の名がある本を見ると買わずにいられない症候群。鉄道ミステリっていうから時刻表や乗り換えパターンがらみのものかと想像したがそれは7篇中2篇で、他は舞台が駅とか車両とか線路とかというもので、確かにそれも鉄道ミステリではある。二条節夫『殺意の証言』ちょっと連城三紀彦を思わせる。天城一『寝台急行《月光》』そのオトシ方は警察やったらいかんのでは。結局殺す必要もなかったというのがなんとも...。鮎川哲也『碑文谷事件』もう何回も読んでるはずなのにトリックを忘れてしまうので何回もすごいと思わされる。

2022/06/12

コチ吉

鉄道ミステリの傑作集。と言ってもどれもが時刻表と睨めっこして、というものではなく、中には無理矢理組み込んだと言えなくもないものもあった。しかし、旅とミステリというのは「非日常」という括りでしっくりくるんだな。再読の傑作「碑文谷事件」はやはり一頭地を抜く。

2021/05/09

engidaruma2006

故・鮎川哲也氏が選んだ鉄道ミステリ・アンソロジー(徳間文庫、全六巻)の全収録作の中から、日下三蔵氏が新たに厳選し、中公文庫で発行されたベスト鉄道ミステリ短編集。ややこしいな(^-^)。だから形としてはベスト・オブ・ベストになるのかと思ったら、この本の売れ行き次第では以降続刊する予定らしいので、ここで最高級の作品ばかり並べる事は出来なかったようだ。確かに傑作もあったがイマイチの作品も見受けられた。巻末に鮎川氏自身の作品(碑文谷事件)も入っていて、中編程の長さだった事もあり、読み応えがあって面白かった。

2021/04/03

ひでお

鮎川哲也氏が選んだ鉄道をテーマにするミステリのアンソロジー。戦前から昭和中期にかけての作品なので、時代を感じさせるところは多々あります。今では観光列車だけになってしまった蒸気機関車や長距離列車が、ミステリの中で史実にちかいものもそうでないものも、たくさん出てきて楽しめました。ミステリのトリックとしてはちょっと強引すぎるものも多いですが、やはり中でも鮎川氏本人の作品が、一番読み応えがありました。

2021/12/13

UPMR

鉄道ミステリを集めたアンソロジー。収録作はもっとも新しい作品でも76年発表なので鉄道の描写など少し古めかしいのだが、流石に選び抜かれた佳品ばかりで必ずしも古臭さはなく、新鮮な気分で読めた。大阪作品(狂った機関車)の異常な動機の見せ方や永瀬作品(轢死経験者)の掌編ミステリのお手本とでも言うべき切れ味の効いた見事なプロット、二条作品(殺意の証言)の作中作による異様な雰囲気の演出と心理トリックなんかはどれも今でも通用する傑作レベルだ。

2021/04/10

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