斑鳩王の慟哭-新装版 (中公文庫 く 7-23)
斑鳩王の慟哭-新装版 (中公文庫 く 7-23) / 感想・レビュー
ちゃいろ子
初黒岩さん。本来なら聖徳太子から読むべきなのだが。 私の中の厩戸王子は「日出処の天子」の印象があまりにも強く、また梅原猛さんの本だったり、「天智と天武」だったり、聖徳太子は実在しなかったのでは説だったり、、色々なイメージが先行してしまい、逆に若い頃の小説はハードルが高くて、こちらから読み始めてしまった。悲劇な結末はわかっていても、どういう流れでああなったのか、どう描かれるのかは興味津々。 推古女帝の妄執とも言える母への想い、骨肉の争いという言葉もあるけれど、血が繋がっているからこその憎しみが恐ろしかった→
2024/09/22
ちえちゃん
聖徳太子とその息子山背大兄王の物語。冒頭、登場人物の名前が読めない(キラキラネームかっ!)のと血縁関係がややこしく(何回家系図を見たか分からん)苦戦したが、物語が進むに連れ慣れてきて面白くなっていく。聖徳太子もやはり人間だったんだなぁ。うまくいかない事ばかり。偉大過ぎる父を持った山背大兄王は必死に誇示するが結局は破滅の道へ。なんだか気の毒になってくる。推古天皇と聖徳太子の母との憎しみ合いがスゴイ。怖〜。
2022/06/10
まみこ
3冊に渡り読んできた聖徳太子の最終巻。前作では政治の理想に燃えていた厩戸皇子は、政治の第一線を離れ斑鳩宮で失意の日々を送っていた、、、。推古女帝が怖すぎる!平成4年の丸山古墳の石室公開を受けて、黒岩重吾氏がイメージする推古女帝、、素晴らしいと思いました。石室公開から浮かび上がる彼女の権力と異常性。歴史的事実に添いながらも、あくまで小説家としてその行間を埋めていくという姿勢。素晴らしい作家さんですね。推古女帝と馬子の権力の陰で、結局は一生を皇太子として過ごした聖徳太子。晩年ますます仏教に傾倒していった彼は
2023/06/02
ミッキーの父ちゃん
聖徳太子とその一族の悲劇の物語。 和をもって尊しと言うのは、そう言わなければならない程、敵対関係が激しかったと言う事なのですね☺️
2022/07/19
m
山背大兄王は甘くて愚か。偉大な父と比べられ、嫉妬と尊敬、そして焦りがあって、それがどうにも人間的で。好きにはなれないけど嫌いにもなれない。 山背大兄王と蝦夷。例えば山背が大兄でなければ、もしかしたら、同じ境遇似た者同士として仲良くなれたのかしら。権力争い、なんとも非情で切ない。
2023/01/29
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