食卓のつぶやき (中公文庫 い 8-9)
食卓のつぶやき (中公文庫 い 8-9) / 感想・レビュー
テツ
池波正太郎による食にまつわるエッセイ。氏が生きた一昔前とは異なり、現代日本における外食は基本的に安定して美味しく品質もそれなりに高く安全で尚且つ安いという、文句のつけようがないクオリティではあるのだけれど、よっぽどの高級店でない限り大抵のお店は画一的で(個人店であっても)安心して美味しく食べられる代わりにワクワクするきもちは皆無だよな。それは決して悪いことではないのだけれど、食べるという行為で小さな冒険と未体験の快感を味わえていた時代が少し羨ましくなってしまう。
2022/09/03
剛腕伝説
晩年は池波正太郎も大分、食が細くなってくる。 往年の豪快な食べっぷりが影をひそめ、少し寂しく感じる。
2024/02/05
hitotak
国内外で食べた料理や店主達との思い出等、食べ物にまつわるエピソードが書かれたエッセイ集。著者は新国劇の座付き作家だったこともあり、芝居の食事の場面についても書かれているが、中でも辰巳柳太郎が寝ている病人役を演じている際、(他の俳優たちの殺陣の最中に)客の目を盗んで舞台でかつ丼を食べていた、という話に驚いた。三階席で観ていた著者が見咎めると、空腹で我慢できず、と弁解したそう。他にも「仙台にて」で紹介された店のひとつ、河童亭は私も学生の頃に著者同様トナカイを食べ、巨漢の店主を見かけた記憶があり、懐かしかった。
2024/07/14
kinghaya
★★★★ 大変面白かった。なるほど、池波正太郎先生の思想など、ベースになるような内容でした。
2023/02/02
chikapie
#読了 初めて池波正太郎を読んだ。エッセイに出てくる料理や宿、フランスの田舎町がとても魅力的で旅したいなぁと叫びたくなる。気学って統計学なの?そう言われると勉強したくなる。
2022/04/03
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