わたしたちの秘密 (中公文庫 な 79-1)
わたしたちの秘密 (中公文庫 な 79-1) / 感想・レビュー
ごみごみ
姉妹で身体が入れ替わるというファンタジー✕ミステリ。うーん、私にはあまり刺さらなかった。「走れメロス」が何回か出てきたのは、そういうことか!となった。 ※「トランスファー」改題。
2022/08/24
エドワード
派遣で働く大倉玉青は通勤中の駅で転倒し、病院で寝たきりの少女・洋海と出会う。病室から一歩も出られない洋海に、玉青は「身体を貸して」と頼まれる。二人は同じ両親が人工受精で設けた姉妹だった。生きる意味を失っていた玉青と、生きたいと願う洋海の心が交信し、身体の交換が成立する。おおっ!なんというSF感!説得力ある設定、入れ替わった二人の行動が気になりグイグイ読ませる。自由を知った洋海に芽生える野心、元の身体に戻りたい一心の玉青。次第に姉妹の過去や入れ替わりの秘密が明かされ…。一つの身体に二つの魂の未来に幸いあれ。
2023/09/09
こばゆみ
体外受精されたそれぞれの受精卵から時間差で生まれた姉妹が、全く違う境遇に陥ったのち、互いの体を行き来するお話。ストーリーから受ける神秘的な印象の通り、内容よりは雰囲気を愉しむお話かなと。時空間をたゆたっているような不思議な感覚でございました〜
2022/08/09
えこり〜ぬ
わたしの苦手な入れ替わりもの。なのに全然イヤな感じなく読めた。むしろ、かわりばんこに感情移入した。てでも所々、なんだろう、ちょっと読みづらい。どこかぎこちなさが残るので、もう少し推敲されてはどうか。走れメロスの伏線回収はとてもいいアイディア。好きな作品。
2022/08/11
ちぃ子
30歳の大倉玉青は、人材派遣会社に登録し大手通信系企業の受付として働いている。大学時代は、演劇サークルに所属していた。愛読書の『走れメロス』をバッグに放り込み、苦行のような満員電車に乗り職場へ通うのは、ただ生活のためだけだ。その生活が空虚で、何のために生きているのかわからない。彼女は、5年前の自らの選択が生んだ「秘密」を抱え、それに関わる者の存在を「希望」と感じながら、ただ日々を過ごしていた。 そんなある日、劇的な邂逅から生活が急転。玉青は思う。この出会いを、わたしは信じていいのだろうか――。
2023/12/17
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