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ウナノハテノガタ (中公文庫 お 100-1)

ウナノハテノガタ (中公文庫 お 100-1)

ウナノハテノガタ (中公文庫 お 100-1)

作家
大森兄弟
出版社
中央公論新社
発売日
2022-11-22
ISBN
9784122072794
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ウナノハテノガタ (中公文庫 お 100-1) / 感想・レビュー

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みこ

螺旋プロジェクト原始時代編。生贄の運命から逃れようとした山族の女性が海族の集落まで逃げ延び、そこで一人の少年と出会う。こういう企画でもなければこの時代の小説を読む機械などなかっただろう。読み手の我々からは想像を絶するような習慣や風俗、その中で少年の心の成長を描く。ヒロインが妊婦のためボーイミーツガールの要素はなかったが、縛りのあるボキャブラリーでしっかり王道のエンタメに仕上がっていることに感心させられる。時間軸では最初の話だがエピソードゼロの要素が強いのでこれから読み始めることはお勧めしない。

2023/01/01

まあか

原始時代のストーリーを読むのは、多分、人生初。とても新鮮。言葉も確立していない時代なので、現代とは異なる言語が使われている。そのため、最初のうちは、とっつきにくさがあったが、慣れてくると面白かった!このストーリーがこれからどう繋がっていくのか!?とても楽しみ♡あと7冊、じっくり楽しみます。

2022/12/12

piro

古代のとある海辺、イソベリ(海族)とヤマノベ(山族)の対立と共に、原始的な死生観、宗教感が描かれる作品。異なる世界観を持つ部族が交わる時、そこに争いが起きてしまう悲しさ。そして旧来の風習がもたらす部族の閉塞感。描かれる具体的な出来事は古代のものですが、現代でもその根源は変わらない様に感じます。それだけ人間にとって普遍的な課題なのか、あるいは進歩が無いのか。それでもオトガイやマダラコの様に新しい世界観の萌芽を感じさせる人物がいれば希望は消えない。プリミティブながらとても重く難解なテーマを抱えた作品でした。

2024/01/28

神太郎

なかなか難しい時代設定だったと思うし、自由に描けたのかなと思うし。海族と山族は決してウマが合わないというわけではなく、拗れたときにその影響が大きすぎるから、結局は合わないほうが…ってことなんでしょうかねー。オトガイとマダラコも決していがみ合う関係ではなく、最後は手を取り合えていける気もする。この時代は見えてる世界がする全て。だから習俗の違いが仲違いの原因となる。でも、文化の違いが…っていう一見小さい火種が大きな火種になるのは現実的だ。

2023/01/27

【螺旋プロジェクト①原始】薬丸さんの「蒼色の大地」を読もうとしたら、作家さんたちの競作企画と知り、それでは時系列に読もうと思い。最初はワケのわからない片仮名が多かったが、読み進めるうちにわかっていく面白さとストーリーの残酷さにのめり込んでいった。原始時代の人間が、生と死を理解していく過程。

2023/04/08

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