老人初心者の覚悟 (中公文庫 あ 60-4)
老人初心者の覚悟 (中公文庫 あ 60-4) / 感想・レビュー
shincha
小生より、少しだけ…いや、結構お姉様である阿川佐和子さん。TVで拝見することはあったが、著書を拝読するのは初めて。エッセーなので、作者の日頃の何気ない考えとか体験談とか、飾り気のない文章で表現され、素敵なお人柄がうかがえる。こんな姉がいたら、面倒臭いけど、楽しい姉弟になれただろうな…などと勝手に妄想している。可愛らしいお顔に似合わず、結構、ズケズケとものを言い、ズボラなところがあり、63歳で結婚すると言う決断力、行動力があり…人間誰しも歳をとる。前期高齢者間近の小生も、楽しく生きようっと!
2024/03/11
さくらっこ
「老化とはひたすら順応することである」裏表紙の言葉が印象に残った。阿川さんが、70歳を過ぎて腰痛などの症状を感じながらも自らを高齢者と認めたくない気持ちはよくわかる。年齢で言えば、明らかに老人であっても「自分は大丈夫」と思ってる人がたくさんいるのではないだろうか。その為、台風の時に畑を見てくると出かけて行方不明になるという悲劇も起こる。人生100年時代の到来で余生は長い。まだまだ若い者には負けたくないという気概を持つのはいいが、阿川さんのように明るく老化を受け入れることができたらいいなと思った。
2024/09/16
わんつーろっく
初出は2016〜19年の「婦人公論」のエッセイ。前期高齢者の仲間入りをした阿川さんの覚悟、そこにはまだまだいっぱいのワクワクの予感。文士を父にもつ同輩との繋がりが興味深い。瞬間湯沸かし器のような父の遺伝子をしっかり受け継いでいるような、昨今の怒りっぽさを自覚し、「お前、図に乗っているぞ」とテレビの自分に突っ込む謙虚さ笑に好感を持ちます。老化とは、ひたすら順応することである。ですね。
2023/08/29
コギー
『婦人公論』連載コラム。初出は2016年~2019年。平成時代末期から令和になった直後。やはり、その後の新型コロナウィルスによる世界的なパンデミックなど、影も形もなかった時期。もはや、「平成」という時代が遠くなってしまったように思う。
2024/06/29
駄目男
阿川佐和子もとうとう70歳の老人になってしまったか。かれこれ彼女のエッセイを読んでいると、私とかなり価値観が似ていると思うようになった。彼女の場合、煩さ方のお父上の影響もあったろうが極めて常識的なバランスの持ち主だ。だからといって私も常識的なバランスを兼ね備えているのかと問われれば、かなり怪しいが、こういう人と一緒にいれば、私が注意するところがなさそうなので安心していられる。ただし結婚相手としてはどうかと言われたら、そこはお断りしたいと思うが友達としてなら大歓迎だ。
2024/06/08
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