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完璧な病室 (中公文庫 お 51-8)

完璧な病室 (中公文庫 お 51-8)

完璧な病室 (中公文庫 お 51-8)

作家
小川洋子
出版社
中央公論新社
発売日
2023-02-21
ISBN
9784122073197
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完璧な病室 (中公文庫 お 51-8) / 感想・レビュー

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ペグ

これは!濃密な、あまりにも濃密な作品集。洋子さんの初期作品がこんなに有機的で、官能的だったとは!

2023/05/18

優希

静かな調べを奏でているような短編集だと思いました。冷ややかな空気感が瑞々しさをも感じさせます。古傷の片鱗に触れているようでも心地良い不思議さがありました。

2024/01/07

おっしー

デビュー作を含む4編の短編集。どことなく「死」の雰囲気を漂わせながらも、パキッとしてる感じがあった。変にダウナーな感じにならずに、人の生死を抱えながら共に生きていくみたいな。「冷めない紅茶」がかなり良かった。何か特別な背景とか境遇があるわけではないんだけど、だからこそ持たざる者の屈折した心の動きが伝わってきた。主人公が同級生夫婦に覚えていた憧れの純度が高いこと。ガツンと特別なを見せつけられたわけじゃない。だけど、普段から満ちた生活を送ってるんだろうなって想像できる。この夫婦の描き方が淑やかで好きだった。

2023/06/10

まさ

小川洋子さんに感じる真っ白の世界。死にもつながり、生は異物ですら思ってしまう。読むごとに、限られた空間に広がる白色は透明感を増し、広がっていく。その中で、自分の世界が自分なりに重ねられ増えていくから、魅力的なのだろうな。

2023/04/30

あんこ

再読。こちらも新装版が出ていた上に、新たにあとがきも加わっているということで購入しました。久しぶりにこの短編集を読みましたが、四編共に食事の描写が印象的だったと思い出しました。生きることと密接に結びつく食事を、冷ややかな視線で傍観する人物達はもう既にあちら側にいるのかもしれない。内に残酷さを秘める少女の話『ダイヴィング・プール』がやはり好きだと思った。あとがきを読んで久しぶりに内田百閒を読みたくなりました。

2024/07/02

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