日本の文学 60 石川淳
日本の文学 60 石川淳 / 感想・レビュー
愛敬 史
「普賢」読了。主人公は外国の詩人の伝記の執筆にとりかかっているも、その怠惰な性格で筆は動かず、周囲の人物の世俗的な言動に嫌気をさしながら、自分もまたその世俗に巻き込まれ、毎晩酒をのみ、女と関係を持ったりしてしまい、小説は中々完成しない。長々とした独特な文章に、中々慣れなかったが、最後は一気に読んだ。大学の文学サークル時代に、この主人公のような後輩がいて、もっと早くに読み彼に勧めたかった。
2014/05/21
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