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日本語の世界 1

日本語の世界 1

日本語の世界 1

作家
大野晋
出版社
中央公論新社
発売日
1980-09-01
ISBN
9784124017212
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日本語の世界 1 / 感想・レビュー

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夜間飛行

残酷だが美しいハイヌエレ神話は日本に入って瓜子姫の話に転じた。日本語の最古層には栽培植物の起源を語る言語があるらしい。芋→ヒエ・アワ→稲作と進むにつれて新しい神話が流入し、それと共に日本語もオセアニア系の上にタミール系が、その上にアルタイ系の言語が被さり形成されていく。こうした日本語形成の話は面白かったけれど、論拠となるのが各言語の音節構造や語順の比較だけなので厳密性にはやや欠ける。その意味では後半の契沖や橋本進吉による音韻研究の話、また奈良・平安文化が日本語に影響を及ぼす話は信頼性も高く、参考になった。

2018/01/02

AICHAN

図書館本。日本語の成立を三段階で示す。第一は南洋語、第二はタミール語、第三は高句麗語。これらが重なって古代日本語が成立したと著者は見る。大雑把にみて無理のない推測だと思った。ただし、タミール語の説明が少なすぎる。私は同じ著者の別の本でタミール語がいかに古代日本語に近いかを読んでいるので納得できたが、その本を読んでいない人には納得しにくい内容になっている。タミール語を知っているにしても、インド南部のその言葉がどのようにして日本列島にやってきたかということも示してほしかった。

2018/01/15

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