マンガ日本の歴史 32
マンガ日本の歴史 32 / 感想・レビュー
印度 洋一郎
四代家綱逝去から五代綱吉の治世、赤穂浪士の討ち入りまでの約二十年間。生類憐れみの令絡みでは、時代劇によく出てくる隆光だけではなく、そもそも桂昌院が帰依していたという亮賢も登場。この作品では、通説通り憐みの令は隆光の進言という事になっているが、今は否定されているという。太平の時代になり、西鶴、芭蕉、近松などの町人文化の隆盛や貨幣経済の浸透という庶民層の描写や、綱吉が薦めた煩雑な忌引に関する規定に翻弄される武家など、社会全体への視点が広がっている感じ。綱吉は「好学の将軍」というキャラクターになっている。
2023/10/24
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