愛について語るときに我々の語ること THE COMPLETE WORKS OF RAYMOND CARVER〈2〉
愛について語るときに我々の語ること THE COMPLETE WORKS OF RAYMOND CARVER〈2〉
- 作家
- 出版社
- 中央公論新社
- 発売日
- 1990-08-01
- ISBN
- 9784124029321
愛について語るときに我々の語ること THE COMPLETE WORKS OF RAYMOND CARVER〈2〉 / 感想・レビュー
jahmatsu
古本屋で見つけると、なんとなく購入してしまうカーヴァー。やっぱイイは。ブツッと終わるエンディングといい、何も考えずにずっと読んでいたくなる。正月にほろ酔いで読むカーヴァーもまた格別。
2020/01/06
春ドーナツ
私の愛読書です。大切に・・・(以下略)。函から・・・(以下略)。言外に含まれているものが、まるで両手でそろりそろりと持ち上げられるように、濃厚に感取できる(気がする)。風のいたずらによる釣瓶落としみたいに、ストンと不意に幕を閉じて、つかみどころのない不安感と一緒に取り残される(気がする)。カーヴァー氏初期作品が抱え込んでいる闇に、私は目をそらすことができない。そういうものだ。そういうものなのだ。***収録作の中でお気に入りをひとつあげるとするなら(いくつかある)、「ファインダー」です。
2018/07/09
nappa
「静けさ」は、タイトル通りの気持ちにさせられる。カーヴァーは、直接的なものの言い方を避け、物語そのものから感情を湧き立てる。だからこそ、読んでいるとぞくぞくする。
2016/02/09
午後
まず、日本語でこんなに愛情の込められたカーヴァーの全集が読めることに感謝したくなる。この作品集は、『頼むから静かにしてくれ』と『大聖堂』の間の過渡期に書かれたものが多く収録されている。表題作のタイトルがとても印象的。好きな短編がいくつもあって、感想がまとめきれない。とにかく、カーヴァーの小説を読むと、明るい話でもないのに、むしろ情けない人たちのどうしょうもない状況を描いたような話も多いのに、なぜだかとても励まされる。とりあえず明日からもごはんを食べて、どうにかやっていこうと前向きな決心を固める助けになる。
2018/04/22
訪問者
第二巻。読んで驚いたが、前巻に比べて作品の質がぐんと上がった感じがする。切れが鋭くなり、より面白く読めるようになっている。「出かけるって女たちに言ってくるよ」の最後の部分の恐ろしさ。「足もとに流れる深い川」の主人公の女性の造形の巧みさ。しかし、最後の場面はどうなんだろう。そして、「私の父が死んだ三番目の原因」は人工池に放たれた無数のブラックバスが印象的な大傑作。
2016/10/05
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