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窯変源氏物語 Tome4

窯変源氏物語 Tome4

窯変源氏物語 Tome4

作家
橋本治
出版社
中央公論新社
発売日
1991-08-01
ISBN
9784124030044
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窯変源氏物語 Tome4 / 感想・レビュー

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syota

序盤の山場だけに読み応え十分だ。特に「須磨」では、他の訳にはない光君の”罪”が作られていく過程を具体的に記述している(当然橋本さんの創作)。このままでは光君は配流、春宮(後の冷泉帝)廃宮さえありうるという展開に思わず唸った。宰相の中将の来訪から凄まじい嵐に至る部分も、橋本さんの補作(というのが最もふさわしいと思う)の筆が冴えに冴え、他に倍する迫力で読み手を魅了する。続く「明石」での、明石の方に手を焼く光君の胸の内も読み応えがある。同じことを繰り返すなど、くどいと感じるときもあるが、満足の一冊。

2024/04/07

meg

歌が良い。情緒溢れてる。源氏目線で描かれている橋本治の本書は他の訳書と比べて簡潔的でいい意味で質素なかんじ。面白い。

2024/03/23

てらこ

花散里から澪標まで、転機になる須磨・明石編を含む第4巻。3巻までは世の中を斜めに見てるような尖った感じだった源氏が、不遇の時期を経験してちょっと大人になったような気がする。ただ、明石で子どもができたと紫上に告げるシーンにはイラッ。「色んな事情があるんだ…君にもいつかわかる日が来るよ…(遠い目)」的な物言いがどうにも腹立ちます。でも、占い師の予言で紫上との子どもについて運命を悟る源氏は切ない。。

2020/07/01

蛸墨雄

ようやく4/14達成である。源氏の君の日記とかしてきている感も否めないが、いよいよ、やんごとない身分になられ、忍び歩きもできぬ身となり、さてさて、大丈夫か??なんだかこのまま今年いっぱい様々な源氏物語を読み続けそうな予感・・・。

2018/09/12

優希

光源氏の犯した罪と赦しがこの巻の核となると思います。須磨に流されていた間、彼の心にあったのは重い影だったのかもしれません。罪ある身の咎として彷徨う源氏が、明石の君との出会いで、自分の中で何等かの変化があったように見えました。罪人であっても恋の道に罪はないとでも思ったのでしょうか。須磨は源氏にとって桐壷帝による救済だったのかもしれません。権力に返り咲いたとき、源氏の理解者となるのは紫の上と確信し、結果的に紫の上も夫としての源氏を受け入れていく。源氏はまだ何も知らぬまま束の間の救いに誘われたのでしょう。

2013/12/09

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