窯変源氏物語 Tome12
窯変源氏物語 Tome12 / 感想・レビュー
syota
「椎本」「総角」「早蕨」を収録。中の君は匂宮と契り、大君が亡くなる。橋本さんはこの宇治十帖前半の山場で、大君と薫の性格付けをかなり踏み込んで行っている。大君の中の君に対する同性愛的感情。一方で薫に対しては、気になる存在ではありつつも男女の関係になることは生理的に拒否する。一方の薫は真面目な求道者を気取り、高貴な姫君には誠意を見せようと過度に慎重(臆病)なくせに、身分の軽い女には簡単に手を出す。大君の性格付けには驚いたが、うん、なるほどと。薫の胡散臭さは以前から感じていたので、こちらは全面的に納得。
2024/07/09
meg
音読したいくらいのシンプルな文。 文学。 「早蕨」良かった。
2024/04/10
蛸墨雄
宇治10帖、乗り出すとたいそう面白い。登場人物も限られてきており、わかりやすく恋の行くへを楽しめる。慣れれば丁寧語も苦にならず音読したい感じすらしてきた。さて残り2冊となった。次は谷崎行こうかとも思っている。
2018/12/25
nrk_baby
すれ違いまくっている...
2014/09/05
優希
恋の四角関係が色濃いように感じました。薫は大君に憧れ、大君も薫に想いを寄せてはいます。しかし、2人は何処かで気持ちのズレがあるように見えます。そして中の君にも惹かれる薫。匂宮は薫の邪魔をするような形で想いを寄せ、結果として中の君を北の方に迎えてしまいます。純粋に自分の想いがありながら、自分のもとに来る姫君は必ずいると信じる薫、薫の恋路の成就を食い止めようとする匂宮。歪んだ2人に想われる女性がいたたまれません。大君の死がそこまで薫に衝撃を与えなかったのが、正直悲しいですね。
2013/12/19
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