窯変源氏物語 Tome14
窯変源氏物語 Tome14 / 感想・レビュー
syota
「浮舟」後半から「夢の浮橋」までを収録。ハードカバー5000頁超の長い物語もいよいよ完結だ。この窯変源氏物語はただの現代語訳ではなく、橋本さんがご自身の解釈で大胆に言葉や文を補い、千年前の物語を近代的な心理小説に変貌させたもの。特に宇治十帖はその傾向が顕著だ。ぽっと出の素朴な浮舟が、身勝手で自己中な上流貴族たちに翻弄され自死にまで追い込まれながら、観音菩薩の加護により一命を取り留め、己の生きる道を選び取る。この”破滅と再生の物語”に焦点を合わせ、浮舟を見下す上流貴族たちを批判的に描いているのが印象深い。→
2024/07/30
meg
ついに、完結。そしてtone14が一番よかった!橋本治訳。 希望に満ちたラストは晴れ渡る気持ち。源氏物語を深く味わうこと。勉強してみたいと思う。写真もとても良かった。
2024/04/14
:*:♪・゜’☆…((φ(‘ー’*)
ついにこの日がやってきた。長かった源氏物語を読み終えてしまった「そ、そんなぁ、薫のバカーーー」で終ったのでありました(="=)浮舟への歌はわかりやすいなあと思ったら、昔の歌を引用する手法で作っていないからだそうだ。和歌の知識がなくても雰囲気で伝わる簡単な歌を贈る=受領の娘にはふさわしい歌だ、という若干見下し気味の意味も込められているらしい@光る源氏の物語。
2022/01/08
蛸墨雄
読み終えた。その感想というか、14巻、をの物量を読み終えた嬉しさが内容を遥かに超えて感動している。ただ、源氏物語は今後も折りに触れ様々なものを読みたくなった。現在刊行中の岩波文庫の解説本も揃えてしまいそうな勢いである。それにしても橋本治は天才であると心から思う。古典、高校時代もっと勉強しておけばよかった。今からでも遅くはないか・・・。
2019/01/18
三毛猫座(みけ
一年かけて、14巻全冊読了!小説のような源氏物語で、新しい見方を感じ面白かった。宇治の最後、薫のグダグダっぷりで嫌いになりそうに笑!身分が低いと侮られる浮舟が本当にかわいそう。
2016/08/06
感想・レビューをもっと見る