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松本清張小説セレクション 第3巻 ゼロの焦点

松本清張小説セレクション 第3巻 ゼロの焦点

松本清張小説セレクション 第3巻 ゼロの焦点

作家
松本清張
阿刀田高
出版社
中央公論新社
発売日
1994-11-10
ISBN
9784124033137
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松本清張小説セレクション 第3巻 ゼロの焦点 / 感想・レビュー

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myaown

一度はどこかで見聞きしたことのある作品。ストーリー展開は解っているけれど原作はまた趣が違う。何より当時の時代背景。結婚相手の事前調査が普通に行われていて、それを装えば簡単に個人情報を得られる時代。今では考えられないが、責任のない関係性の人ならどこか面白そうに他人のことを漏らしてしまう怖さ。戦後の混乱期の女性の生き方に問題点を見出している作品だとは思うが、違うトコロに感心が向いてしまうのは、仕方がないことなのか?それとも、TVドラマでの先入観か?純粋にハジメての物語を楽しむという訳にはいかなかったかな?

2016/03/26

田中峰和

戦後13年、敗戦によって日本の女性が受けた被害がその傷痕として表出した事件といえる。敗戦国の常で、弱い立場の女性たちは、戦勝国の男たちの慰み者とされる。彼女たちはパンパンと呼ばれ蔑まれるが、占領軍の軍人たちの性欲を満たし、経済的な見返りを受けた。もう一つの女性の不幸は、見合い結婚で相手の過去を全く知らず入籍した主人公の立場。鵜原の言動にちらつく女性の陰を察する禎子が、最初に疑ったのは米軍相手のブロークンイングリッシュを話す受付の久子。自殺に見せかけた連続殺人の真犯人は地方の名流夫人佐知子だった。

2020/07/19

キオン☆

濃厚な内容、戦争批判に繋がる。憲一と益二郎が同一人物とは恐れいリ、室田久子と田沼久子の過去は、時代に翻弄された弱い立場の者の拭い去れない心と体の傷。哀しみを背負って、懸命に生きてきたわけ。ところが転勤した憲一に再会。禎子の刑事顔負けの推理と行動力は脱帽もので、入浴時の誰かと比べられている云々なぞ、冷静にご主人を観察していものね。憲一の社の本多氏と色恋に発展?と思っていたが、真相究明に徹したわけだ。山梨昇仙峡、諏訪、石川の日本海沿線、和倉温泉が舞台。訪ねる頃には忘れていそうだが、DVDで見たい作品。

2021/10/11

わい

一番有名なのかな?時代が違うので今とは価値観が違うけど、おもしろかった。

2017/07/01

Shiori

次々と犯人像が変わっていくのが面白かったし、愛情に関しても考えさせられた。毎度松本清張の女性視点の自然さに驚かされます。

2015/07/04

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