松本清張小説セレクション 第12巻 Dの複合
松本清張小説セレクション 第12巻 Dの複合 / 感想・レビュー
私的読書メモ3328
言わずと知れた大作家ですが、それゆえいつでも読めるとこれまでほぼ手に取らずに来ました。いよいよ読んでみたところ、「昭和と添い寝した作家」と言われるだけあって、かなり古びた感は強いですが、それがまた古典と化しつつある趣にもなっています。ですが、この作品は解説にもあるとおり些か捏ねすぎていて、作中描写が丁寧なだけにリアリティに欠ける感が強く、また探偵役のはずの主人公とともに読者も置いてけぼりのまま唐突に終わる感があり、ミステリとして派手に調子外れな印象もあります。途中は読ませるのですが、微妙、という評価です。
2018/10/18
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