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愛について語るときに我々の語ること (村上春樹翻訳ライブラリー c- 3)

愛について語るときに我々の語ること (村上春樹翻訳ライブラリー c- 3)

愛について語るときに我々の語ること (村上春樹翻訳ライブラリー c- 3)

作家
レイモンド・カーヴァー
Raymond Carver
村上春樹
出版社
中央公論新社
発売日
2006-07-10
ISBN
9784124034998
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愛について語るときに我々の語ること (村上春樹翻訳ライブラリー c- 3) / 感想・レビュー

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chantal(シャンタール)

【第152回海外作品読書会】カーヴァーの短編集はその題名がロマンティックで、題名に惹かれて読んでしまうんだけれど、想像力が試される。よくわからない話も多く、巻末の訳者である村上さんの解題を読んでやっと理解したりする。自分の作品を何度も改正して発表したりもしてるらしく、「風呂」のロングバージョン「ささやかだけれど役に立つこと」もその表題作に惹かれて昔読んだなあ。内容忘れちゃったけれど。ともかく、読んでいて昔よく見たアメリカ映画の映像が浮かんで来るような、気持ちの良い文章ではある。

2020/03/14

ケイ

短編17作のうち最も長い表題作。二組の夫婦の語り。愛とはなんなのか?老夫婦の夫が、妻が見えないと悲しむ気持ちは紛れもなく愛だと思った。一つ目の「ダンスしないか?」どうってことはない話にみえるが、春樹氏の解説にあるようにいたたまれなさを多分に含んている。「ミスター・コーヒーとミスター修理屋」最後の妻の諦観のようなものがやりきれない。カーヴァーは初めて読んだが、食わず嫌いだったのだと反省。春樹氏の解説も含め、何度も味わって読みたい。春樹氏が自分の気配を消して訳しているように思う。作者への敬意かな。

2014/07/20

mizuki

レイモンド・カーヴァーは初めてなので、まずは有名なこちらから手に取りました。17の短編集はどれもアメリカ人らしさを感じさせてくれます。人との関わり方や愛についての考え方、感じ方は、わたしにはあまり共感できないのだけれど、嫌じゃない。登場人物にダメな人が多いのに読んでいて嫌にならない。なぜでしょう⁉︎ 村上春樹が言うように、これも全てカーヴァーにしか出来ない技なんでしょうね。変わったタイトルにどれも惹かれます!物語を読み、またタイトルを読み返す。このタイトル素敵と、まるで洋楽を聴くような感覚で楽しみました♡

2016/06/11

zirou1984

それはつまり何かを語ろうとしながら何も語り切れないこと。この十七の短編に登場する人物はいずれも破綻した愛、もしくは破滅しつつある生活の渦中に置かれながら、なぜそうなってしまったかといった過程や背景についてばっさり省略されてしまっている。カーヴァーが描いているのは因果や詩情といったものを捨象した悲劇から炙りだされる客観性の暴力であり、内面を描かないことで逆説的に浮かび上がってしまう詩情性だ。読み終えた後、夕闇にゆっくりと目が慣れていくように、世の中の空虚さや不確かさについての感覚が研ぎ澄まされていく。

2016/02/11

sakap1173

カーヴァー初期の短編集を10年ぶりくらいの再読。 なんて言えばいいのだろう、決してひとつひとつの短編の読了感は爽やかではない。余計な文章を削ぎ落してバッサリとした結末が続く。 しかし何かが心に残る。 そんな不思議な作品です。名著と言われる「大聖堂」も読もうと思う。

2021/05/16

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