双調平家物語 (3) 栄花の巻2
双調平家物語 (3) 栄花の巻2 / 感想・レビュー
かふ
最初は中公文庫で読んでいたのだが、単行本の方が字が大きいかもと思って変えた。この巻は「大化の改新」が過ぎて「壬申の乱」の持統天皇の血塗られた歴史を語る。持統天皇は『万葉集』では「白妙の衣」の慈母というイメージだったのが橋本治はそれを覆す。父の息子たちが争わぬように吉野の誓いをさせた天武天皇だが、母の腹を痛めたのは一人の皇子だとして、次々に策略で対抗馬を失脚させる。それも息子である草壁皇子の為なのだが、その草壁が亡くなると、まだ孫である軽皇子の代役として天皇になるのだった。
2024/10/08
igaiga
じわじわと藤原家が浸透してきたっていうか、気づかずに浸透している感じが怖い。そして怖いといえば持統天皇。やっぱりこの人こういう感じだったんだろうなー。相変わらず叔父と姪が結婚するパターンが多くてまぁ若くして子ができるとそうなるんだろうけれど・・・。
2024/04/22
タカギ
中盤に少しだれる。私は近親相姦が苦手ですが、それは現代の常識に照らすからであって、それが普通だった古代であれば、平気です。中大兄皇子と大海人皇子、額田王の三角関係とか、好物。なのですが、本作ではその辺はあまり触れられず、天智天皇の娘で、その弟の天武天皇の后でもあった持統天皇が中心人物として出張っています。あと藤原不比等。私としては、持統天皇の時代がやや退屈。最後、「数奇な運命」や「怨霊」「道鏡なる怪僧」など心騒がすワードが出てきて、次巻へ続く。
2016/12/16
はなん
歴史は繰り返す…ってことか。なかなか手ごわくなってきた。まだ天智、天武天皇だから読めるんだけど…、と思ったら、なるほど藤原摂関政治の大元が出てまいりました。
2011/08/21
まりこ
天智天皇の描かれ方が良かった。白村江の戦での敗戦もあり色々苦難があった。持統天皇は、以前から持っていたイメージ通りの人で、強い。謀叛、謀叛の疑いをかけて勝つ人。あまり好きでない。元明天皇や草壁皇子が何か気の毒。県犬養橘三千代にもっとくどくど言って憂さ晴らししてほしい。斉明天皇から聖武天皇までの長い期間が分りやすくなって面白かった。
2018/07/03
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