講座進化 2
講座進化 2 / 感想・レビュー
A.Sakurai
伊藤嘉昭伝の掲載文の中で社会生物学への転換時期を扱った岸由二さんの小論が興味深かった.この主題そのものの論文が載っていると紹介されていたのが本書.このシリーズは出版当時に読んだのだが,難解で漠然としか理解できなかった記憶がある.★岸さんの論文ではルイセンコ主義は1950年代に日本の農学や生態学に大きく影響したが60年代にはすぐに収束.代わりに今西進化論が広がりだす.共通してダーウィニズムの還元論,競争万能,英米的な考え方への反感が底流にあるとする.日本にも集団遺伝学はあったのだが没交渉だったのだという.
2017/06/16
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